- ゴールデンライオン(2002.12.17)
- 珍芸奇芸いろもの爆笑大行進(2002.11.9)
- ポップサーカス(2002.10.13)
- 第2回東京国際フール祭(2002.10.11)
- ダメじゃん小出ソロライブ Vol.4(2002.8.28)
- 世界でたったひとつの猫劇場(2002.8.16)
- シルク・ドゥ・フランス(2002.8.11)
- ボリショイサーカス(2002.7.26)
- Kabarett CITTA'(2002.7.10)
- ダメじゃん小出ソロライブ Vol.3(2002.6.27)
- くるくるシルク Vol.3(2002.6.21)
- シルクバロック in 横濱(2002.6.1)
- ルーマニアのサーカス(2002.4.21)
- ストリートパフォーマンス(2002.3.30)
- シルク・オーケストラ(2002.3.16)
- ルーマニアのサーカス(2002.2.10)
- なななソロライブ(2002.1.11)
(休憩)
ところで今回のショーのコンセプトは何だろう!?
リングマスター役の女性の紹介で、次から次へと演技が披露されていくのですが、いかにも演出家といった風貌の男性がステージ真っ正面の中段に座り、隣の男性が演技開始前や演技終了後に何やらいろいろ説明し、その様がスクリーンに映し出されます。
オーディション風景をこのリング上で展開するといった演出なのでしょうか、最後までこの男性の役割が分かりませんでした。もちろんコンセプトも。
ホテルにあったブカレストの情報誌に今回のサーカスの紹介記事があったのですが、この男性は市内にある国立劇場の俳優 Tomi Cristin だそうです。(有名なのか?)
ところで、前回の評では"取るに足らないサーカス"と酷評しましたが、今回のサーカスは非常にサーカスらしく、サーカスを観たという満足感が得られました。
このサーカス"Globus"の運営がどうなっているのか分かりませんが、前回とは出演メンバーが全く違うのです。
先の情報誌によると、少なくともロシアンバーやシーソーアクトのアーティストはウクライナから招聘しているようです。(ルーマニア語で書かれてあるから定かではないのですが)
ということは日本で言うところのボリショイサーカスみたいに、固定的なメンバーから成り立っているのではなく、いわば仮想的なサーカス団みたいなものなのかしら。
でもこの常設劇場での公演は土曜と日曜だけなので、平日はアーティスト達は何をしているのだろう。
とにかく今回も感じたのですが、ここではサーカスというものが娯楽の一つとして地元に根付いているようで、親子連れで賑わっていました。
ただし子供が大きくなってしまえば、子供も親もサーカスからは遠ざかってしまうようで、そういった状況は各国共通なのかもしれません。
(15分休憩)
以上の演目の他にも随所に調教師っぽい格好をした男性が、たびたび登場し動物類(猿、オウム、ヒョウ、ゴリラ、虎、大蛇、大トカゲ)を連れてリンクを一周します。何も芸はせずに、ただ見せるだけ。
でもそれだけで観客は喜び写真を撮ったりしています。
これはきっとブカレストには動物園が無いんだと思い、人に聞いてみたら動物園はあるそうです。しかしリンクと観客の間には金網も何もなく、ほんの数m先を虎が歩くのはスリリングです。(^_^;)
さて肝心のショーですが、全くもって取るに足らない出来です。
ルーマニアと言えば"コマネチ"。その体操は今も地域ごとに活発に行われているそうで、アクロバティックな演技が観られるものと期待していたのですが、何ともはやお粗末そのものです。
トランポリンの演技なんぞは練習風景を見ているようです。
ジャグリングにしても5ボ−ルと5クラブで幾つかのトリックを披露しますが印象には残りません。
何しろ一つの演目に出てくる人数が多く、何人もの演者が同時に演技するので散漫さのみが目に付きます。
これって、サーカス?と思ったとき気づいたのです。
確かに"CIRCUL"となっていますが、観客にとってこれは我々がイメージするような"サーカス"ではないのです。きっと。
観客は日曜日ということもあり家族連れが多く、売店で売っているお菓子や飲み物を手に、カーニバルマスクをしたり、赤鼻を付けたり、あるいはバルーンを持ったり本当にくつろいで楽しんでいます。
"幕の内弁当"のようにおかずには目玉はありませんが、それでも全体的には美味しさを楽しめるし、お弁当のメニューには無くてはならないもの。ここのサーカスってそんな感じの娯楽ではないのでしょうか。
一般市民の平均月収が100〜120USDといいますから、入場料金は格安ではないのですが、きっとこのような常設劇場が残っているというのは、市民がサーカスという娯楽を必要としているからなのでしょう。
そう思うとなんだかこのしょうもないショーも愛おしく思えてきます。
ホテルにあったビジネス雑誌にここで開催されたサーカスアーティストのコンペの模様の記事をたまたま見つけ、そこには市長の談話が載っていました。
『サーカス学校を作ります。それはサーカスの可能性を信じているからであり、たからこそ育て上げなくてはならないのです。』
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