アート見物記(2008年)
- 映画「英国王 給仕人に乾杯!」(2008.12.27)
- 世界まるごとクラシック(2008.12.22)
- TOKYO雑技京劇団 上野公園大道芸(2008.12.22)
- 第七十五回記念 書壇院展(2008.12.22)
- 倉本裕基 ピアノコンサート(2008.12.20)
- tomoko 08 クリスマス・ソングライブ(2008.12.15)
- 上野鈴本演芸場 中席(夜の部)(2008.12.13)
- ボリショイバレエ「ドン・キホーテ」(2008.12.4)
- ぬくもりの空(2008.11.28)
- かまくら名人劇場 よったり寄ったり競演会(2008.11.22)
- 安藤忠雄 講演会(2008.11.20)
- ヴィルヘルム・ハンマースホイ展(2008.11.15)
- 池口史子展(2008.11.15)
- 映画「ブーリン家の姉妹」(2008.11.15)
- 松居慶子 Tour 2008 Live Japan(2008.11.14)
- ファン・ヤン メガバブルショー(2008.10.25)
- 記録映像「ボリショイサーカスの人々」(2008.10.25)
- かまくら名人劇場 桂歌丸・一龍斎貞水二人会(2008.10.19)
- スポーツ・レクレーションフェスティバル2008(2008.10.13)
- マジック革命セロ the Xperience U(2008.10.9)
- Mr.BUNBUNソロライブ ポテンシャル(2008.10.3)
- 立川志の輔 独演会(2008.9.14)
- 上野鈴本演芸場 下席(夜の部)(2008.9.12)
- 映画「落下の王国」(2008.9.11)
- 体風の芽 Vol.6(2008.9.5)
- 上野鈴本演芸場 下席(夜の部)(2008.8.29)
- 外山啓介ピアノリサイタル(2008.8.28)
- 久保修「紙のジャポニスム」(2008.8.21)
- 新宿末広亭 下席(昼の部)(2008.8.21)
- ZED(シルク・ドゥ・ソレイユ)(2008.8.18)
- ディズニー・シー(2008.8.17-18)
- プレジャーBのコメディークラウンサーカス(2008.8.9)
- ヨコスカジャズドリームス2008(2008.8.3)
- 上野鈴本演芸場 上席(夜の部)(2008.8.1)
- HIROMI GO Concert Tour(2008.7.26)
- マールイ・サーカスの一日(2008.7.21)
- 山本悠加ピアノリサイタル(2008.7.18)
- 上野鈴本演芸場 上席(夜の部)(2008.7.4)
- 英国王立音楽院&ギルドホール音楽院 プロデュース・コンサート(2008.6.29)
- 堀の外のジャグリング 第参回公演(2008.6.28)
- 松永貴志 Japan Tour 2008(2008.6.20)
- 鏑木清方展(2008.6.14)
- 銀座 9Ave. パントマイムウィーク3(2008.6.13)
- シャーマン舞踊団"出会い"(2008.6.4)
- 寺井尚子 "小さな花"ツアー2008(2008.6.1)
- 横浜ぬらひま団吹奏楽演奏会(2008.6.1)
- tomoko 08 星をみあげてコンサート(2008.5.31)
- ダメじゃん小出の黒く塗れ!Vol.5(2008.5.30)
- Lilis Junk Live(2008.5.24)
- 上野鈴本演芸場 下席(夜の部)(2008.5.23)
- 地区センターまつり(2008.5.18)
- チャリティコンサート(2008.5.10)
- 東山魁夷展(2008.5.9)
- 日テレ ART DAIDOGEI(2008.5.6)
- 映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2008.5.4)
- 映画「譜めくりの女」(2008.4.30)
- 野毛大道芸(2008.4.27)
- 映画「今夜、列車は走る」(2008.4.25)
- が〜まるちょば サイレントコメディ in YOKOHAMA(2008.4.20)
- 京劇「西遊記」&中国雑技 好(ハオ)(2008.4.20)
- 魔術師Dr. レオンコンプリートライブ(2008.4.19)
- ヨコハマ大道芸(2008.4.19)
- 映画「つぐない」(2008.4.10)
- シエナ ドリーム・ブラスU(2008.4.10)
- ドラリオン(2008.4.5)
- オーケストラの日 2008(2008.3.31)
- うつのみや大道芸(2008.3.22)
- 桂歌丸一門会(2008.3.20)
- nose(2008.3.19)
- 池田洋介×目黒陽介 PLAY(2008.3.14)
- 2008いけばな協会展(2008.3.10)
- 映画「いつか眠りにつく前に」(2008.3.7)
- マジックバー「十二時」(2008.3.6)
- tomoko 08 "My Home Is You"(2008.2.22)
- ふくろこうじ"出口あり"(2008.2.19)
- 横浜ダイヤモンド地下街イベント(2008.2.16)
- こまつ座第84回公演 人間合格(2008.2.15)
- BLUE MAN GROUP IN TOKYO(2008.2.11)
- 春風亭小朝独演会2008(2008.2.10)
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- ★タイトル:映画「英国王 給仕人に乾杯!」
- ★上 演:日比谷シャンテ シネ1
- ★公演日:2008年12月27日(土)
- ★料 金:1,800円
- ★ひと言:
- 映画。ナチスやソ連の侵攻に翻弄されたチェコの重苦しい時代のさなか、平凡な給仕人の半生を軽快なタッチで描いた作品。ナチズムやスターリニズムといった体制の中、したたかにホテル王への階段を登りつめた至福の時に起こるオチは、コミカルでもあり、哀れでもあり。
- ★公演名:世界まるごとクラシック
- ★場 所:東京国際フォーラム ホールA
- ★公演日:2008年12月22日(月)19:30〜22:00
- ★料 金:5,000円
- ★ひと言:
- クラシックコンサート。青島広志(指揮・お話・構成)、川井郁子(ヴァイオリン)、清塚信也(ピアノ)、小野勉(テノール)、THEATER ORCHESTRA TOKYO といったメディアではお馴染みの面々による『世界で一番楽しい!クラシックコンサート』。演奏される曲はクラシックの名曲の数々で、青島先生の演奏者へのツッコミ放しのトークに会場も爆笑の中大いに沸きかえっていました。
ちなみに私のクラシックの教科書はもちろん「のだめカンタービレ(二ノ宮知子)」。
- ★イベント:TOKYO雑技京劇団 上野公園大道芸
- ★場 所:上野公園
- ★公演日:2008年12月22日(月)12:00〜12:30
- ★ひと言:
- 大道芸。オーソドックスな演目が続きます。ディアボロ、頭頂花罎(花瓶を頭の上で回す)、滾杯(グラスを使ったコントーション)、そして自転車。私自身かなりの数の雑技を観ているので、今回の彼らの技術の成熟度と演技内容は大道芸という環境を差し引いても少々物足りないけれど、それでもそこは雑技とあってかなりの身体能力があり、演出をもっと大道芸(路上パフォーマンス)風にアレンジすればもっと良くなるはず。寒空の中お疲れ様でした。
- ★イベント:第七十五回記念 書壇院展
- ★会 場:東京都美術館
- ★行った日:2008年12月22日(月)
- ★ひと言:
- 書道展。12月に清水寺の貫主がその年を表す漢字一文字を揮毫(きごう)する様はもはや年末の風物詩のひとつと言えます。書道は芸術。その芸術の制作過程を人前で披露する、例えば床に広げた大きな大きな紙にほうきのような筆で文字を書くといったような揮毫のパフォーマンスをテレビ等で最近よく見かけるようになりましたが、世間では書道ブームなんですって。
書道って何だろうと、知人の作品が出展されていることもあり初めて展覧会に行きましたが、あるわあるわ、いろんな書体の文字が一杯!正直何をどう鑑賞すべきか何が何だかよく分からない。(>_<)
アートシーンで物議を醸し出している村上隆さんの言葉。『芸術を解する心は、感性が3割で、あとの7割は学習。コンテクスト(文脈)を学習しなければ、ものの良しあしや価値基準はわからない。』
感性には乏しいが芸術に興味がある私にとっては勇気づけられる言葉で、芸術分野でもそれなりにスポーツにおける筋力トレーニング的な意味合いの基礎学習をしなければダメなんだと解釈しました。そこで書道というものを勉強しようと選んだ教科書(教科書はいつもマンガ ^^;)が、「とめはねっ! 鈴里高校書道部(河合克敏)」という書道をテーマとした学園コミック。書道部での出来事を通して書道そのものと、取り巻く世界を分かりやすく説明してくれて勉強になります。
- ★公演名:倉本裕基 ピアノコンサート
- ★場 所:サントリーホール 大ホール
- ★公演日:2008年12月20日(土)19:00〜21:30
- ★料 金:5,000円(A席)
- ★ひと言:
- ピアノコンサート。東京工業大学の理学部を卒業して、プロの音楽家となり、運命のいたずらか、まず韓国で彼の音楽は受け入れられ、ソウル公演での連続完売記録やCDの驚異的な売り上げなど韓国での人気は絶大。その人気が逆輸入された形で、最近メディアで「韓国で最も有名な日本人」として取り上げられるようになり、日本国内でも度々コンサートが開催されるようになりました。
自然やロマンを主題とした抒情的で美しい親しみやすいメロディーからなる楽曲は、“癒し系”ピアノ演奏の代表格かも。トツトツとしたしゃべりとおやじギャクの連発は意外で結構おしゃべりでも楽しめました。彼の曲は韓国ドラマや映画のBGMでは頻繁に使用され、当然「冬のソナタ」でも使われていて、聞いていると思わずそのシーンが思い浮かぶようです。(冬ソナは夢中で見ていた...^^;)
- ★公演名:tomoko 08 クリスマス・ソングライブ
- ★場 所:栄区民文化センター リリスホール
- ★公演日:2008年12月15日(月)18:30〜20:30
- ★料 金:2,000円(予約)
- ★ひと言:
- ポップコンサート。なんと2008年だけでも tomoko さんのライブに三回行っていました。今回もいつも通りの地元でのクリスマスライブ。私のような常連も多いようで、アットホームで暖かな雰囲気のコンサートでした。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 中席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年12月13日(金)17:20〜20:40
- ★料 金:2,600円(割引)
- ★出 演:
- 伊藤夢葉「奇術」
- 柳亭市楽「芋俵」
- 柳家さん喬「?」
- 鏡味仙三郎社中「大神楽曲芸」
- 隅田川馬石「鮑のし」
- ロケット団「漫才」
- 柳家権太楼「掛取万歳」
- 柳家さん生「亀田鵬斎」
- 柳家小菊「粋曲」
- 五街道雲助「宿屋の富」
- ★ひと言:
- 定席寄席。色物は翁家和楽社中による太神楽曲芸。おっ!女性曲芸師だ。翁家小花さんという方です。五階茶碗をしっかりとこなすほどの腕前。最近寄席も女性演芸師が増えてきて舞台が華やかになるし、やっぱいいもんだわ。
本屋に行くと落語関連の書籍や雑誌が目につくところに置いてありますが、今だ落語ブーム健在か。入門書の類には「まずは定席寄席(末廣、鈴本、浅草、池袋)に行こう」と書いてありますが、どうかな。落語をこれから初めて聞いてみようという人には、あのマッタリした空間と流れに耐えられるか!?まずは手始めとしてTVでよく見かけるような噺家のホール寄席(落語会)とかに行くことを薦めます。
- ★公演名:ボリショイバレエ「ドン・キホーテ」
- ★場 所:東京文化会館 大ホール
- ★公演日:2008年12月4日(金)19:30〜21:10
- ★料 金:8,000円(D席)
- ★ひと言:
- バレエ公演。ドン・キホーテはストーリー性があって演劇的な要素でも楽しめ、美しい舞の数々に見せ場も盛りだくさんでうっとり。特に豪快なグラン・ジュテやグラン・パ・ド・ドゥでの数十回転のフェッテなどで観客席も大いに盛り上がっていました。
西洋の舞踊と東洋の舞踊との違いについては『洋舞がもし大地から解放されて高く天上へ自由を求めて外へ外へと跳躍する表現だとすれば、邦舞は地上を恋い慕い大地に愛着するあまり、徘徊して去り難いという表現だといわねばならないのではないか。またこの西の放射的動きは天上憧憬的、東の内包的動きは地上愛着的だともいえよう。』と郡司正勝さんが述べられたように、バレエは天へ天へと向かっているので観ていて気分が高揚してきます。この高揚感はサーカスを観た時にも感じるもので、サーカスもある意味「天上憧憬的」志向なのかなと思ったりします。
またこの両者、天上憧憬的と地上愛着的との違いはジャグリング(曲芸)の世界でも言えるかもしれません。寄席での太神楽曲芸は座布団の上に立て膝をつきながら演じることも多々あり、演目としても傘の曲、一つ毬の曲、くわえ撥の曲などはいかにも「地上愛着的」であり、ナンバーズジャグリングのように出来るだけ高く高く投げ上げる様は「天上憧憬的」といった感じがします。
ところでバレエをテーマとしたコミックというのはかなりの種類出ているようで、バレエをもう少し深く知りたいと、最近選んだ教科書(?)は「舞姫 テレプシコーラ(山岸凉子)」と「Do Da Dancin'!(槇村さとる)」。面白すぎっ!大人買いして一気読みっ!
- ★公演名:青い卵公演 ぬくもりの空
- ★場 所:横浜人形の家 あかいくつ劇場
- ★公演日:2008年11月28日(金)19:30〜20:40
- ★料 金:2,500円
- ★出 演:
- 青い卵(オペラ歌手・宮城摩理/クラウンYAMA)、ピアニスト・秋山桃花
- ★ひと言:
- 劇場クラウン公演。クラウンYAMAさん、オペラ歌手の宮城摩理さん、ピアニストの秋山桃花さんの三人による舞台公演。ストーリー仕立てのパントマイムに音楽(オペラやピアノ)がどう絡んでいくのか興味があるというか、上手くいくのか心配でしたが、オペラ歌手、ピアニスト、クラウンとそれぞれの持ち味が出ていて、劇としてもほのぼのとした暖かさを感じるユーモラスなでき映えに満足、満足。
劇中、高音部分の声が思うように上手く出せずに悩んでいるオペラ歌手を、いかにもクラウン的な発想でYAMAちゃんが助けてあげる部分には思わず吹き出してしまいました。宮城さんはミュージカルにも出演され、芝居心もあってかYAMAちゃんとの掛け合いは違和感なくとても楽しかったし、YAMAちゃんはその風貌といい動きと言い、とってもいい味出しています。大好きなキャラクタです♪
彼がロシア国立サーカス学校に留学した時に、他生徒のボールジャグリングの高い技術レベルに圧倒され 『5個練習おしえて!』 と先生にお願いした時に、『なぜ、5個する必要がある。3個でも面白く見せられる。』 と言われたそうで、その教え通りYAMAちゃんのボールジャグリングは3個を中心として、ハートが存在するといった感じで、見ていて口元がゆるみます。ナンバーズなど超絶技巧を見慣れた人にとっては新鮮でしょう。
- ★公演名:かまくら名人劇場 よったり寄ったり競演会
- ★場 所:鎌倉芸術館 小ホール
- ★公演日:2008年11月22日(土)14:00〜16:00
- ★料 金:10,000円(3公演通し券)
- ★演目:
- 柳亭ち太郎「強情灸」
- 林家木久蔵「権助魚」
- 柳家喬太郎「うどんや」
- 一龍斎貞友「神田松五郎」
- 立川談春「不動坊」
- ★ひと言:
- 落語会。林家木久蔵、柳家喬太郎、立川談春と三者三様のお馴染みの噺家さん達が勢揃い。
喬太郎は談春がトリに控えているせいか軽めのネタで「うどんや」。
談春は昨年、「談志・談春 歌舞伎座親子会開催」、「フェスティバルホールでの独演会開催(2,700名を満席)」、「赤めだか・講談社エッセイスト賞受賞」等々ノリにのって、現在チケット入手が最も難しい落語家と呼ばれています。ネタは「不動坊」。
私ごとですが、最近は高校時代から慣れ親しんだ落語に何十年かぶりにどっぷりとつかり、通勤時には落語を聴き、家ではビデオを見て、コーヒーショップで落語関連の本を読み、定席寄席や落語会に通ったりと落語三昧の日々。
初めての著書「赤めだか」は談春が高校を中退して談志に弟子入りし、前座、二ツ目を経て真打ちになる直前までの自叙伝(回想型青春記)であり、修行中は人間としての自由も権利も認められず、奴隷のような過酷な生活を強いられる弟子たちの笑いあり涙ありの奇想天外な日々を綴った群像劇であり、登場人物たちの際だった個性が立体的に色鮮やかに迫ってきて、文字通り“一気”に読ませます。またここには、談志の指導者としての希有な奇才ぶりが浮き彫りにされ、なぜ立川流は優れた落語家を次々輩出するのか納得させられると同時に、「師匠とは、弟子とは何か」という師匠と弟子との“絆”について深く考えさせられます。
談志は破門されてからは柳家小さんとは絶縁状態となり、師匠の葬儀にすら参列しませんでしたが、談春は『(参列しないのは)おれの心の中には、いつも小さんがいるからだよ』とつぶやき、その言葉からは師匠を敬愛してやまない“情”を感じとることができます。小さんから談志へ、談志から談春へ、そして今談春から彼の弟子へと引き継がれるであろう師弟間の情愛を綴った本書は、落語界の裏話を超えて読み手に熱く迫ってきます。
立川流一門の落語は聴く人によって好き嫌い(私にとってはビミョーだな)はあるでしょうがやはり特別で、立川談志という落語界のダダイストと同じ時代を生き、目撃証人となったということだけでも落語ファン冥利に尽きます。おっと脱線してしまいました。話を落語会に戻して・・・。
色物は講談で女性講談師の一龍斎貞友さん。人間国宝である一龍斎貞水のお弟子さんですが、なんと声優でもあり、「忍たま乱太郎(しんべヱ役)」をはじめ「ちびまる子ちゃん(おかあさん役)」、「クレヨンしんちゃん(マサオ役)」と聞き覚えのある声。ちびまる子ちゃんは毎週見ているし、クレヨンしんちゃんも一頃はよく見ていたので、そのせいか噺を聴いていてもどうにもアニメキャラの顔が浮かんできてしまいます。不思議に感じたのは、三人家族の情愛を貞友さんは、父、母、そして小さな男の子の声色を年令、性別、性格とをそれぞれ器用に見事に使い分けて表現(発声)していますが、それが即、噺の深みにつながるとは限らないということです。
例えば7, 80才の高齢の噺家が太夫を演じた時、どう聞いても若い女性の声ではなく、老人のしゃがれた声にしか聞こえなくても、艶っぽさが十二分に伝わり、美しい太夫の姿が目に浮かぶことすらあります。器用さが必ずしも芸には結びつかないということでしょうか。話芸での人物描写の奥深さを感じます。
- ★イベント:安藤忠雄 講演会
- ★会 場:第一ホテル
- ★開催日:2008年11月20日(木)
- ★ひと言:
- 講演会。メディアへの露出度満点の建築界のカリスマ。講演では石原都知事の悪口をちゃかして散々言うけれど、「海の森プロジェクト」や「2016年オリンピック招致」などを包含した『TOKYO改造計画』をしっかりとタッグを組んで邁進中。活動の範囲は建築家という枠を飛び越えているようですが、逆に飛び越えるほどの活動家を現代では建築家と呼ぶのかも。
- ★展覧会:ヴィルヘルム・ハンマースホイ展
- ★美術館:国立西洋美術館
- ★公演日:2008年11月15日(土)
- ★料 金:
- ★ひと言:
- 絵画展。こちらの方は生涯を通して暗い・・・(^_^;)
「静かな詩情」と銘打った展覧会で展示されている絵は、誰もいない室内、後ろ姿の女性・・・等々、全く音を感じない絵というのも珍しい。モノトーンを基調とした画面で、何やら謎めいた静けさを感じます。
鑑賞者を心理的に画中に導き、何を物語っているのか、その絵に秘められたドラマをあれやこれや詮索してしまいますが、奥さんの肖像画「イーダ・ハンマースホイの肖像」の前に立って思ったこと・・・。38歳には見えない年老いた容貌、窪んだ眼の下のクマ、荒れた肌、そして無表情で生気のない表情。自分の奥さんだったらもうちょいベッピンさんに描けばいいのになぁ。夫婦不仲にならなかったのかしらん、っとこれも余計なお世話か。
口直し(?)に常設展示のモネ、ルノワール、ゴッホの絵を見て色彩のシャワーを浴び、そうだよなぁ、色ってこんなにあるんだよなぁと妙に納得。
- ★展覧会:池口史子展
- ★美術館:渋谷区立松濤美術館
- ★公演日:2008年11月15日(土)
- ★料 金:300円
- ★ひと言:
- 絵画展。新聞の評と共に載っていた縮小された絵画を見て、明るめの爽やかで澄んだ鮮明な画風なので、こりゃ私好みの絵かもしれないと思い足を運びましたが、実物を見るとそーでもなくて残念。
ただ過去から現在の作品展示から、作風の変遷を見ると、以前は暗〜い画調だったのに、ある時期から劇的に変化した様を見ると考えました。この人に一体何が起きたんだろう、っと余計なお世話か。
- ★タイトル:映画「ブーリン家の姉妹
- ★上 演:Bunkamura ル シネマ
- ★公演日:2008年11月15日(土)
- ★料 金:1,800円
- ★ひと言:
- 映画。英国チューダー朝を背景とした、ブーリン家の二人の姉妹とヘンリー八世との間に繰り広げられた愛憎物語。交錯してもつれにもつれ合う二人の姉妹の運命がスピーディな展開で息つく間もなく見せられ、どっぷりと引き込まれてしまいましたが、一族に富と権力をもたらす“道具”として女性が描かれているわけで、女性の方が見られたら不快に感じるかも。
- ★公演名:松居慶子 Tour 2008 Live Japan
- ★場 所:葛飾シンフォニーヒルズ モーツァルトホール
- ★公演日:2008年11月14日(金)19:00〜21:20(休憩15分)
- ★料 金:5,000円(A席)
- ★ひと言:
- ジャズコンサート。チラシや新聞広告のみを見て予備知識なしで劇場等にでかけることが往々にしてあるのですが、今回もたまたま目にとまった小さな新聞広告での『全米ビルボード第一位!全米スムースジャズ最優秀アーティスト賞受賞』という謳い文句と、写真(陶酔した感じでピアノ演奏する美女の横顔)に惹かれて出かけました。(汗) 実は名前すら知らなかったけれど、彼女は日本国内よりも海外で活躍されているピアニストのようで、ワールドツアーの一環としての帰国ライブとのこと。
“スムースジャズ”とは初めて聞いた言葉ですが、彼女の場合、覚えやすい短いメロディーの反復による心地良い楽曲が特徴で、まとまりすぎという感じもしますが、それがフュージョンから派生したスムースジャズと言われるゆえんか。リリカルでメロディアスなピアノ演奏にはコントラバスあたりとのデュオが似合うんじゃないかと思っていたら、第二部ではゲストとして登場した溝口肇さんのチェロとのデュオ演奏が入り、私のニーズとどんぴしゃマッチ!ハッピィなり。(^〜^)v
ところで公演でCDやDVD等のグッズ販売は今どき当たり前ですが、ビジュアル系をも意識してか、ポートレート(大きいブロマイド)が販売されているのは珍しいのでは。購入者はサインしてもらえるのですが、少なくとも秋吉敏子さんやフジコ・ヘミングさんの公演ではありえないな。(失礼!)
※フラッシュ撮影でないカメラ撮影(動画は不可)は許可されていました。
- ★公演名:ファン・ヤン メガバブルショー
- ★出 演:ファン・ヤン
- ★場 所:新宿コマ劇場
- ★公演日:2008年10月24日(土)14:00〜16:35
- ★料 金:6,000円(A席)
- ★ひと言:
- ファン・ヤンのステージが生で観られるなんて!
かれこれ20年ほど前にシャボン玉パフォーマンスに興味を持ち、ネットが無い時代にパソコン通信で海外のデータベースにアクセスしてシャボン玉情報を収集し、海外から書籍や道具、さらにシャボン玉液はドイツや米国のメーカから直接送ってもらったりして、自分なりに研究していました。その頃テレビでファン・ヤンの映像を見て驚愕!ここまでできるのか・・・。
結局シャボン玉に関しては途中で挫折してしまいましたが、思ったのはファン・ヤンのショーを生で観る機会は一生無いだろうなということ。
し、しかしそれが現実となったのです。長生きはするもんですねぇ。(笑)
1962年ベトナム生まれのユーゴスラビア育ちの彼は、幼い頃は貧しく読書と空想が好きな少年でした。いつか虹を捕まえるんだ、虹を作ってみせるんだという、子供の頃からの追い求めていた虹そのものが、彼の夢でありシャボン玉でもあったのです。
そうなんです、このショーそのものが彼の夢を具現化した世界で、観客と夢を共有して、会場内に溢れんばかりのシャボン玉ひとつひとつに皆それぞれが夢を思い描くような、そんな心暖まる素敵なショーでした。
- ★イベント名:特別上映会:記録映像「ボリショイサーカスの人々」
- ★場 所:昭和館
- ★公演日:2008年10月24日(土)11:00〜11:45
- ★料 金:無料
- ★演 目:
- ・空中バレー(フラワトーロフ?)→一丁ブランコ
- ・クラウン(笑いの王様ベルマン?)
- ・音楽アクロバット→楽器演奏しながらのバランス芸
- ・犬の曲芸(アリエリー?指揮)
- ・クラウン
- ・円型鉄棒
- ・クラウン
- ・ゆかいなペンキ屋さん→さしもの
- ・クラウン
- ・人間ボール→足芸で少年を放り投げる芸
- ・アクロバットバレエ(イリーナ、ユーリー兄妹)
- ・クラウン
- ・兄妹の曲芸→ジャグリングほか
- ・コーカサスの綱渡り→シーソーを使って綱の上の演者の型に飛び移るなど
- ・空中ブランコ(コーレフ?婦人指揮)
- ・熊の曲芸(ピラトフ?指揮)
- ★ひと言:
- 映像の製作年は不明(恐らく昭和30年代)。どこかの体育館なのでしょうか、来日したボリショイサーカス公演の模様が約43分間にわたって記録された映像です。チラシによると、工事の飯場などで作業員の慰労のために上映されたものと思われる、とのこと。従ってサーカス芸そのものを楽しんでもらおうという娯楽用の仕上がりになっています。へぇ〜昔はこんな演目があったんだぁ、と(サーカス好きの人種にとっては)今見ても十分に楽しめます。演目毎にナレーションが入るのですがそれがまた昭和っぽくて、歓声に湧く観客のヘアースタイルとかファッションに懐かしさを覚えて少年期にタイムスリップしてしまった。
演奏はオーケストラと豪華。小野國三(企画)、和田吉郎(撮影?)、片岡均(製作?)、アートフレンドアソシエーション(協力)
- ★公演名:かまくら名人劇場 桂歌丸・一龍斎貞水二人会
- ★場 所:鎌倉芸術館 小ホール
- ★公演日:2008年10月19日(日)14:00〜16:00
- ★料 金:10,000円(3公演通し券)
- ★演目:
- 春雨や雷太「手紙無精」
- 桂花丸「味噌豆」
- 一龍斎貞水「倉橋伝助」
- 林家今丸「紙切り」お題:舞妓,紅葉狩り,牛,流鏑馬,鶴亀,花火,四畳半,お客さんの似顔絵
- 桂歌丸「質屋庫」
- ★ひと言:
- 何も言うことありません。噺の上手さに聴き終わった後、唸るばかりです。紙切りの林家今丸さんの高座の時に「紅葉狩り」とリクエストして取り上げてくれました。良いお土産になった。
- ★公演名:スポーツ・レクレーションフェスティバル2008
- ★場 所:横浜市栄スポーツセンター
- ★公演日:2008年10月13日(月・祝)15:30〜16:45
- ★料 金:無料
- ★ひと言:
- 毎週利用しているスポーツセンター主催で「スポーツ・レクリエーション・フェスティバル」なる催しがありました。生涯を通して誰でも楽しんで活動できるスポーツの数々を体験してもらおうという主旨で、その中のひとつの「大道芸(ジャグリング)」というタイトルが目にとまり、ジャグリングもここまで市民権を得たのかと感心しつつ出向きました。
ジャグリングサークルによるショーの後に、演者たち自身が希望者にボール、ディアボロ、皿回しを教えるという段取りでした。ショーでは、リーダーのパントマイム、マジック、ジャグリングを交えたコミカルな演技に始まり、三本ロープのマジック、ボール、ディアボロ、ボランティアを交えたクラブ演技と続きました。
三本ロープは、ちょいマニアックで、私は決して嫌いではないのですが、いわゆる「レクチャーネタ」で、観客はなかなかついていけなかったかもしれません。
ボールとディアボロは学生による演技で、ドロップが多いものの高度なトリックに果敢に挑戦していました。
ショーとしては楽しめましたが、目新しいスポーツ・レクリエーションとしてジャグリングを体験してもらうというクライアントの主旨にマッチしていたのかなと余計なお世話ですが少し気になりました。
ショーの後にいきなり好き勝手に道具を選ばさせて教えるといった流れでしたが、ショーではジャグリングとは無縁なマジックが披露され、かつボールもディアボロも基礎のトリックは紹介されず、皿回しの披露もありませんでした。
つまり体験したいと思ってきた人は、これから自分たちがどういったことを教えてもらえるかのデモンストレーション演技を見ることもなかったわけです。
イベント出演の場合は、「クライアント」と「観客」という二つの「お客さま」の存在を意識しなければなりませんが、今回の場合はさらに「体験希望者」という大事な三つ目のお客さまがいたわけです。構成に考慮の余地があるように感じました。
- ★公演名:マジック革命セロ the Xperience U
- ★出 演:セロ
- ★場 所:JCB HALL
- ★公演日:2008年10月9日(木)19:00〜21:00
- ★料 金:8,400円(A席)
- ★ひと言:
- セロが出演する舞台公演を始めて観たのが、1996年の「ザナドゥ」というミュージシャンの三四郎さんとのコラボレーションによる"魔法の音楽劇"と称したストーリー性ある舞台でした。1994年にFISMのグランプリを獲得したので、直後のデビュー公演と言ったところでしょうか。その時のセロの美しさといったら感動もので、おかげでどんなマジックをしていたかは全然覚えていません。
「the Xperience U」と銘打った二回目の全国ツアーで、初日から数えて二日目の公演でした。キャラクタ(二枚目路線)の相似性からデビッド・カッパーフィールドとどうしても比較してしまうし、逆にカッパーフィールドを意識しているような作り手の印象も感じました。フローティング・ローズもやってたし...二枚目マジシャンの定番か。
マジックがブームになっても、TVではほとんど見ることができないシガレットやカードやロープなどのマニュピレーションマジックを演じるのは非常に好感が持てます。これらマジック(セロはこれらを"パフォーマンス・マジック"と称していました)は、マジシャンだったらアマチュア、プロを問わずにほとんど誰もが(二代目引田天功以外のマジシャン ^^;)練習する分野で、ステージマジックの王道みたいなものですが、一般の人はあまり見る機会が無いので、逆に目新しく前回のツアーでも好評だったようです。シガレット一本、ロープ一本で観客をひきつけられるセロの技量は大したものだと前回ツアーに引き続き再認識しました。
しかし...ショーの仕上がりは「雑」なもので居心地が悪かった。
1.マジックショーでは常套化された感がありますが、舞台の両袖上部にスクリーンがあって、最初から最後まで舞台状況の映像を流しています。そもそも映像を流さなくても観客が楽しめるような構成にすることが基本ではないでしょうか。その上でクロースアップマジックなど、見えないあるいは見えにくい演目に限ってスクリーンを導入するべきで、最初からスクリーンありきという考えは安易だし、ましてやカメラを意識してのポーズやおどけたしぐさはもってのほかだと思います。観客にスクリーンを見ることを強要しているようなもので、何のためのステージショーなのでしょうか。テレビの中心の仕事が影響しているのかもしれません。
2.ボランティアの選び方やボランティアへの対応がイマイチ。これも撮り直しがきいたり、観客が何でも言うことをきいてくれるテレビとの違いが出たのでしょうか。
3.照明。いつからかでしょうか、舞台から観客に向けてサーチライト(?)をあてるようになったのは。今回もそうでしたが、会場全体の雰囲気作りのためなのか、でもはっきり言って観る側からすればライトが直接目に当たると眩しくて迷惑!特に今回の場合、とある演目で数分間私の座っている方向へライトが固定されたので眩しくて舞台に目を向けられませんでした。
4.小道具の取り違いや演技自体のてこずりや失敗、あるいは観客の動きを予見できなかったことによる演出効果の見当はずれ。
苦言ばかりで申し訳ないのですが、セロ自身はとても力量ある魅力あふれるマジシャンなので、今回のケースは彼に問題があった訳ではなさそうです。
- ★公演名:Mr.BUNBUNソロライブ ポテンシャル
- ★出 演:Mr.BUNBUN
- ★場 所:銀座小劇場
- ★公演日:2008年10月3日(金)14:00〜16:00
- ★料 金:2,500円(当日券)
- ★演目:
- 誰が為に鈴は鳴る
- ダメマジシャン・シェロ
- 青春に1・2・3・ダイブ!
- 曲は「悲しいアディオス」
- コクハクノトキ
- 安全太郎のショータイム
- 青森37−4771
- ★ひと言:
- 初見。松元ヒロさんやダメじゃん小出さんのような喋りを中心とした一人コント。
初めての東京での舞台公演でしたが、この人の大道芸はさぞかし面白いだろうなぁ、ぜひ観てみたい!と思いました。
滑舌が良く声の通りも良く、キャラクタの分かりやすさといい、その七変化振りといい、観客との受け答えといい、何でも明るく笑い飛ばしちゃうような前向きさで、きっと大爆笑ものかと目に浮かぶようです。
では舞台公演はどうかというと、どうだろう、機会があってももう一回観に行くかどうかは個人的にはビミョーです。でもあの舞台はハマル人にはハマルだろうなぁ、事実熱狂的なファンらしきお客さんも来ていました。
自分探しのために九州から北海道まで自転車旅行を企てた青年の珍道中や三流マジシャンの悲哀に満ちた独り言など、ひょっとしたらこんな人いるかもという想定範囲内のキャラクタではなく、シャイな男性が意中の女性に告白できるように脳内でドーパミン放出を指示する人格化した制御器官?や道路工事でよく目にする交通整理の人形と舞台に上げられたボランティアとのやりとりなど、現実からかけ離れた突拍子もない状況でのコントの方が、演者の発想の面白さが出て私は好きです。
- ★公演名:立川志の輔独演会
- ★出 演:立川志の春、立川志の輔
- ★場 所:鎌倉芸術館 小ホール
- ★公演日:2008年9月14日(日)14:00〜16:00
- ★料 金:10,000円(3公演通し券)
- ★演目:
- 立川志の春「芋俵」
- 立川志の輔「バールのようなもの」
- 立川志の輔「小間物屋政談」
- ★ひと言:
- 初見。観客との間に最低限の間合いは取っておく、懐には自ら飛び込まないといったような感じを受け、師匠の談志さんの影響を感じます。良い悪いということではなく、個人的に感じただけのことですが、噺はさすがに巧い。引き込まれてしまいます。
創作落語「バールのようなもの」は、理路整然とした中にも矛盾(落とし穴)が潜んでいて、エッシャーのだまし絵の言葉版といったところで、「理系クン」には特に大ウケかも。
人情噺「小間物屋政談」は聴かせてくれます。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 下席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年9月12日(金)17:20〜20:30
- ★料 金:2,600円(割引)
- ★出 演:
- 鏡味仙三郎社中「大神楽曲芸」
- 柳家圓太郎「?」
- 入船亭扇辰「目黒のさんま」
- 三遊亭小円歌「三味線漫談漫談」
- 桃月庵白酒「?」
- 宝井琴調「講談」
- 大空遊平・かほり「漫才」
- 五明楼玉の輔「宮戸川」
- 伊藤夢葉「奇術」
- 柳家さん生「ねずみ」
- ★ひと言:
- 今回の寄席での収穫は「ねずみ」。左甚五郎の逸話で面白かった。
- ★タイトル:映画「落下の王国」
- ★場 所:銀座シネスイッチ
- ★公演日:2008年9月11日(木)19:20〜
- ★料 金:1,800円
- ★ひと言:
- これは良かった。お薦めです。
ロケ地が24ヶ国にもおよぶ強烈な映像の数々と斬新で奇抜な衣装は目立ってはいるが邪魔することなくストーリーに溶け込んでいるから不思議です。
これはまさしくおとぎ話。読む人(観る人)がそれぞれの立場で、それぞれに希望と勇気を感じるおとぎ話。
ところで、少女役にはもっと可愛い女の子いなかったのかなぁ、なんて実は思っていたけれど見終わる頃にはこの子でなきゃダメだったんだなあと納得。
- ★公演名:体風の芽 Vol.6
- ★場 所:スタジオPAC
- ★公演日:2008年9月5日(金)19:00〜21:00
- ★出 演:
- 森田智博し「白玉」
- 小松原留美+金井圭介「DEUX-POINTS」
- シルヴプレ「ヌーベルバーク(体風仕様)」
- 白井麻子「molt」
- witty look「恋のバランス」
- 恩田香「ないしょの話2」
- ケイスケ〜ハナコ「Travaux」
- バロンなかざわ「ペーパームーン」
- くるくるシルク「tane」
- まろ「seelenwanderung」
- ★ひと言:
- 演者の皆さんはそれぞれに存在感があり、舞台でライトを浴びた瞬間から各自の世界観で会場を包み込んでしまい、様々なイメージの空間に誘(いざな)ってくれる案内人のようでした。
初めて拝見したパフォーマーの方々の中でもサーカス好きの私にとっては、特にシフォンの吉田亜希さんの演技には惹かれました。スタジオでは高さが無い分、上下方向の演技も制限され、空中もの(ベルト)特有の円錐を描くような動きもできないという制限が多い中での演技は、逆に他のシフォンでは観られないような吉田さん独特の表現が随所に感じることができました。
さて今回足を運んだ目的は、ズバリ「まろ」さんを観るためです。
2006年の渡独前にジャグパルのインタビューでお会いして以来、例えば独の雑誌 KASKADE でまろさんの写真を見つけたりすると、「あぁ〜、まろさんの作品を早く観たい!」と恋い焦がれる思いでした。
心にずんっ、とくる重厚な響きを感じました。感じたものを言葉で表現するのは難しいのですが、イメージとして見えたものは「武将の舞」でした。
まさにこれから家名の存続をかけた決戦に臨もうとする武将が、本丸御殿の奥の間でただ一人舞う。そこには戦いへの高揚感といたずらに勇む心を抑えようとする抑制心が錯綜する、そんな舞。
公演を観終えた後の帰路で、自分が感じ取った感覚をイメージ化するとどうなるか考えて浮かんできたもので、言い方を変えると「生と死」を感じとり、赤いボールも今思えば「血」を連想させてしまったのでしょうか、とても印象的でした。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 下席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年8月29日(金)17:20〜20:30
- ★料 金:2,600円(割引)
- ★出 演:
- 鏡味仙三、仙花「大神楽曲芸」
- 三遊亭萬窓「真田小僧」
- 柳家権太楼「町内の若い衆」
- ペペ桜井「ギター漫談」
- 入船亭扇辰「目黒のさんま」
- 柳家燕路「厩火事」
- ホームラン「漫才」
- 古今亭菊之丞「酢豆腐」
- 伊藤夢葉「奇術」
- 柳家小袁治「王子の狐」
- ★ひと言:
- 特に収穫なし。
- ★公演名:外山啓介ピアノリサイタル
- ★場 所:鎌倉芸術館大ホール
- ★公演日:2008年8月28日(木)19:00〜
- ★料 金:3,000円
- ★演奏曲:
- ★ひと言:
- 昨年オール・ショパン・プログラムのサントリーホールを含むデビュー・リサイタルでは、各地のホールでチケットを完売させた若きのピアニスト。
クラシック自体詳しくはないし、リサイタルもそんなに行ってはいないのですが、今回の鎌倉芸術館でのリサイタルは普段と勝手(雰囲気)が違ったのではないのかな。拍手をするタイミングも合っていないし、ある曲では第一楽章で拍手しちゃったりして、彼も戸惑っているかのようでした。
それでも彼の特徴である「繊細かつ色彩感豊かな音色」と評される音楽は十分に楽しむことができました。
- ★タイトル:久保修「紙のジャポニスム」
- ★場 所:新宿ISETAN
- ★公演日:2008年8月21日(木)
- ★ひと言:
- 最近のちょっとしたマイブームが「切り紙」でした。世間でも流行っているようで関連書籍が軒並み出版されています。紙を数回折ってハサミを入れて、カッターで切って広げれば、シンメトリー模様の美しい切り絵ができて、カードに貼ったりすると喜ばれます。
久保修さんの作品は「切り絵」ですが、題材は風景・人物・日本の民家・旬の食材など様々で、紙のみならず様々な材料を取り入れ、切り絵に色彩感や質感や深みを表現し、従来のイメージを一新しています。
- ★公演名:新宿末広亭 下席(昼の部)
- ★場 所:新宿末広亭
- ★公演日:2008年8月21日(木)12:00〜17:30
- ★料 金:2,500円(割引)
- ★出 演:
- 三遊亭窓輝「釜どろ」
- ロケット団「漫才」
- 桃月庵白酒「ざる屋」
- 橘家二三蔵「粗忽の釘」
- 翁家和楽社中(和楽、和助、小楽)「太神楽曲芸」
- 柳家さん生「?」
- 三益屋小勝「?」
- すず風にゃん子・金魚「漫才」
- 入船亭扇橋「?」
- 柳家 さん喬「短命」
- 太田家元九郎「つがる三味線」
- 〜お仲入り〜
- 三遊亭 歌司「禁酒番屋」
- 大瀬ゆめじ・うたじ「漫才」
- 桂文楽「?」
- 古今亭志ん五「?」
- アサダ二世「奇術」
- 柳家小満ん「青菜」
- ★ひと言:
- ひぇ〜満員!で、今回の収穫は「すず風にゃん子・金魚」。今年でコンビ生活15年というベテランですが、キャラクタが前面に元気いっぱい飛び出た舞台はただただ楽しい♪
- ★公演名:ZED(シルク・ドゥ・ソレイユ)
- ★会 場:シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京
- ★公演日:2008年8月18日(月)14:00〜16:30
- ★料 金:7,840円(レギュラー席)
- ★演 目:
- バンジー
- ラッソ(投げ縄)
- チャイニーズポール&トランポリン
- ハイワイヤー
- ジャグリング(クラブ、プレート、トーチ)
- 休憩30分
- バンキン
- エアリアル・ストラップ
- バトントワリング
- ハンド・トゥ・ハンド
- フライング・トラピス(空中ブランコ)
- ★ひと言:
- 常設劇場だけあって、専用の大がかりでかつ精巧な舞台装置と、超人的な技とが相まってここまでできるのかと、驚きのパフォーマンス。何だかんだ言ってもシルク・ドゥ・ソレイユは「MUST」でしょう。観なきゃ損。
そんな中一番人間臭さ(個性)を感じさせ、シルク・ドゥ・ソレイユの方針に反するのではと案じてしまう演技が綱渡り。旧来のサーカスの雰囲気を感じさせながらも、実は個人的には一番のお気に入りでした。
- ★行ったところ:ディズニー・シー(東京ディズニー・リゾート)
- ★遊んだ日:2008年8月17日(日)〜18日(月)
- ★楽しんだもの:
- 【ショー】レジェンド・オブ・ミシカ(17)、ブラヴィッシーモ!(17)、ミスティック・リズム(17)、ビッ・バンド・ビート(18)
- 【アトラクション】マジックランプシアター(18)、センター・オブ・ジ・アース(17)、海底2万マイル(17)、タワー・オブ・テラー(17)、ジャンピン・ジェリーフィッシュ(17)、インディ・ジョーンズ(18)、ストーム・ライダー(18)
- ★ひと言:
- 一泊二日での初めてのディズニー・シー。自分のいるべき場所ではないなぁ、と違和感を覚えつつもほとんどのアトラクションとショーを制覇し、もう二度と足を踏み入れることはないだろう。
しっかし屋外のショーの圧倒的なスケールには度肝を抜かれました。特に「ブラヴィッシーモ!」何やら「水の精と炎の精との出会い」とのことですが、映画やテレビで「オズの魔法使い」の世界を外部から第三者的に覗いているのではなく、本当に自分が魔法の世界に入り込んでしまったとの錯覚すら感じさせてしまうほどの出来ですが、魔法の世界を現実に作り上げてしまっていいんだろうか。
「一億総白痴化」。テレビは人間の思考力や想像力を低下させる物として、その影響を大宅壮一さんは「一億総白痴化」と称したわけですが、その言葉を久々に思い出しました。本を読んで空想の中で描く魔法の世界は皆それぞれに違った世界ですが、目の前に繰り広げられているショーこそが魔法の世界だよ、と唯一化されているようで、ひねくれ者はちょい引けてしまいました。
- ★公演名:プレジャーBのコメディークラウンサーカス
- ★会 場:東京都児童会館
- ★公演日:2008年8月9日(土)14:00〜15:40
- ★料 金:2,500円(当日)
- ★出演者:K(ケイ)、LONTO(ロント)、Chang(チャン)、Tama(タマ)
- ★ひと言:
- これは、これは、とても楽しかった・面白かった。
テンポ良く次から次へとパントマイム、ジャグリング、サーカス芸が入れ替わり立ち替わりと続きますが、技術的に高度であるにも関わらずひけらかすこともなく、いずれもユーモアに溢れていて満員の会場はやんやの喝采。
- ★公演名:ヨコスカジャズドリームス2008
- ★場 所:よこすか芸術劇場
- ★公演日:2008年8月3日(日)16:00〜
- ★料 金:4,000円(A席)
- ★出 演:
- 国府広子スペシャルトリオ/ゲスト:おぬきのりこ(Vo)
- 寺井尚子カルテット/ゲスト:ウィリー沖山(Vo)
- 前田憲男 BIG BAND 2008/ゲスト:ペギー葉山(Vo)
- ★ひと言:
- それぞれゲストにボーカリストがついての演奏。国府広子さんは今回第一のお目当てでした。人気があるだけあってとても聞きやすいジャズで、おぬきさんも同じタイプだったので面白味に欠けた感じがしました。
一方寺井尚子さんとウィリー沖山さんの組み合わせは異色ですが、残念ながらミスマッチです。完全に。沖山さんが歌っている時は、ジャズ本来の魅力であるこの先何が起こるか分からない不透明感(不安感)やいかがわしさがない歌謡ショーといった感じで、寺井さんの魅力が完全に封じられていました。
前田憲男 BIG BAND は安定性抜群。聴き応えがありました。数曲演奏した後にペギー葉山さんの登場です。演奏し始めて数十秒後に舞台の袖から威風堂々とペギー葉山さんが登場した瞬間から、もはやこの会場は「ペギー葉山リサイタル」と化しました。スタンダードナンバー Begin The Beguine, When You Smile, Time Goes By 等々を流麗に歌い上げ、さすがに雰囲気(オーラ)があって、とてもお喋りも上手で会場を笑いに包み込み、とても魅力的なシンガーでした。お見それ致しました。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 上席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年8月1日(金)17:20〜20:30
- ★料 金:2,800円
- ★出 演:
- 鏡味仙三郎社中「大神楽曲芸」
- 古今亭志ん橋「のめる」
- 入船亭扇遊「?」
- ペペ桜井「ギター漫談」
- 古今亭菊之丞「巌柳島」
- ホンキートンク「漫才」
- 柳亭市馬「かぼちゃ屋」
- 伊藤夢葉「奇術」
- 古今亭菊千代「子別れ」
- ★ひと言:
- 特に収穫なし。
- ★公演名:HIROMI GO Concert Tour
- ★出 演:郷ひろみ
- ★場 所:神奈川県民ホール
- ★公演日:2008年7月26日(土)17:40〜20:10
- ★料 金:7,000円
- ★出 演:
- Godd Times Bad Times
- く・せ・に・な・る〜Hallelujah, Burning Love
- Boom Boom Boom
- Reverse〜どうしてこんなに〜
- Water Crown〜水の王冠〜
- 走れメロス〜ニードロップ〜
- ありのままでそばにいて
- 逢いたくてしかたない
- 僕がどんなに君を好きか、君は知らない
- ハリウッド・スキャンダル
- 哀愁のカサブランカ
- よろしく哀愁
- 君だけを feat.童子 - T
- 林檎殺人事件
- 〜お化けのロック
- 〜お嫁サンバ
- GOLDFINGER 2001
- 2億4千万の瞳 '08〜エキゾチック・ジャパン〜
- このメロディーだけは
- あなたがいたから僕がいた(アンコール)
- ★ひと言:
- 35年間プロとして先端を走り続ける者の「プロ魂」に触れました。
2時間半、観客一人一人に語りかけるような楽しさとユーモア溢れるお喋りと休憩無しで20曲を熱唱。あれだけ踊って走りまくりながら歌っても肩で息することなく、並のアスリートより鍛え抜かれている感じです。しかもあの調子で2日で1回の公演を60回やりきるとは驚き!
TV番組で35年間トップを維持するその秘訣を聞かれ、彼曰わく「一流の先生に習う。思考・行動・継続、そして激しく磨く(?)」。また別のインタビュー番組での言葉。「他人には優しく、自分にはいつも否定的でいたい。」
- ★公演名:マールイ・サーカスの一日
- ★場 所:東京都児童会館ホール
- ★出 演:沢入国際サーカス学校
- ★公演日:2008年7月21日(月・祝)14:00〜15:30
- ★料 金:2,000円(当日)、1,800円(前売)
- ★出 演:
- オープニング 全員
- チャイニーズポール 小島拓也、湯本康道
- クラウン 柏木清香
- シガーボックス 田中健太
- トラッピーズ 高橋七奈
- ディアボロ 渡邊翼
- リングジャグリング 齋藤英祐
- ストラップ 宮川一馬
- スタッフスインギング 鶴貞浩
- ハンドバランス 上坂直之
- ジャグリング 高村篤
- シフォン 西山馬来
- ヨーヨー 岡田直人
- 一本ロープ 松本真理
- フラフープ 榮原麻衣
- アクロバット 堀口晶子、上坂直之
- チェアバランス 天野真志
- コミック 田中健太、松本真理、湯本康道
- フィナーレ 太田将人、目黒有沙、ビーラ・オリガ 他全員
- ★ひと言(主催者へ):
- 遅くなりました。「マールイ・サーカスの一日」の感想です。
演出がとても良かったと思います。特にひとつひとつの作品のつながりに違和感がなく、全体の流れがとてもスムーズで観ていて気持ちが良かったです。一回限りの公演ではなく、何回か公演してもっともっとたくさんの人に観てもらいたかったですね。良質の舞台公演だったと思います。ありがとうございました。
内容としてはやはり空中ものがあるとダイナミックさが加わり格段とサーカスらしくなり、舞台が立体的に飛び出てくるようで迫力がありましたが、トラッピーズ、ストラップ、シフォン、一本ロープと空中ものが多いような気もしました。
思うにこれら空中もの四種類という数は決して多くはないはずですが、演者の披露する技が似たようなものが多く、違いがロープか布かであって見た目が似ているなぁと、技のバリエーションの少なさからそう感じたのかもしれません。
また空中ものをセッティングするために、主に天野くんが他の人が演技している背後でグイグイと上に昇っていくのがどうにも気になりました。何故ならあんな所を昇っていく、その行為だけで十分に驚かされるのに、彼自身立っているだけでも結構存在感があるから気になってしまいました。
ところで、ジャグリングはミス(ドロップ)が目立ちましたね。
失敗の度に観客が盛り上がっているようで、成功した時の歓声はより大きくボルテージが上がっているので、演者としてもやりがいを感じたかもしれません。が、気になるのは本人たちはどう思っているのでしょうか、そこが気になります。大道芸的に失敗をテコにして盛り上がったから、それで良しとは思っていないことを願います。
どんなに大技で成功しても、ちっちゃなミスの方が観客の記憶に残ります。いやミスのみが記憶に残ります。これはサーカスのみならず、マジックだってコンサートだって、およそ舞台公演であればほとんどそう言っても過言ではないと思っています。観客ってそんなものだと思います。
さらに言うならば、西田さんやアレクセイさんはこの舞台では単に個々のサーカス芸を羅列的に見せたかったわけではなく、「何らか」を表現したくて現在の生徒たちの技量という制限の中、様々な工夫を凝らしてこのような構成にたどり着いたと察します。
つまり演出された個々のサーカス芸を連続性ある流れの中で披露する事によって、この「マールイ・サーカス」の一日」というひとつの作品が完成するのですから、致命的なほころびを随所で観客の前にさらけ出すことの意味合いは、非常に大きいものだと解釈するのですがいかがでしょうか。
毎度の事ながら悪態はご容赦を。
- ★公演名:山本悠加ピアノリサイタル
- ★場 所:横浜市栄区民文化センター リリス
- ★公演日:2008年7月18日(金)19:00〜20:45
- ★料 金:2,000円
- ★演奏曲:モーツァルト:ピアノソナタ第11番イ長調KV331
ベートーヴェン:ピアノソナタ第21番ハ長調 "ワルトシュタイン" op.53
スクリャービン:エチュード op.8 No.12
ラヴェル:ソナチネ
リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」より"ダンテを読んで"〜ソナタ風幻想曲
R.シチェドリン:バッソ・オスティナート
C.ドビッシー:夢
- ★ひと言:
- 会社帰りに何気なく立ち寄ったデビュー間もない若き女性ピアニストのピアノリサイタル。彼女は毎曲演奏する前に、何らかのジンクスなのでしょうか、鍵盤を前にして手のひらをゆっくり揉んだり、斜め前方に顔を上げ目を閉じたりと、演奏前の緊張感が伝わってくるようでした。演奏が始まると一音一音を大事に奏で、時には溢れ出るが如くダイナミックに迫り、何より「これが自分の選んだ道」といった気概が感じられた演奏でした。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 上席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年7月4日(金)17:20〜20:30
- ★料 金:2,200円(割引)
- ★出 演:
- 五街道弥助「子ほめ」
- 鏡味仙三郎社中-仙三郎,仙三-(太神楽曲芸:五階茶碗,鞠,撥,傘)
- 隅田川馬右「たらちね」
- 柳亭燕路「だくだく」
- 柳家小菊(粋曲:三味線)
- 柳亭市馬「?」
- 桃月庵白酒「錦の袈裟」
- 大空遊平・かほり(漫才)
- 林家正楽(紙切り)※お題[相合い傘,もう半分,テニス,北京オリンピック,七夕]
- 五街道雲助「お初徳兵衛」
- ★ひと言:
- 週に一回以上は何らか劇場へ足を運ぶようにしているのですが、どこもあてが無い時は寄席"でも"行くかということになります。
この"でも"が寄席の良さを表わしています。要は行っても行かなくてもいいんだけれど、時間つぶしには丁度いいかも。行けば行ったでいろんな芸人さんが出てきて、いろんな噺が聞けるので、ひょっとしたら新しい収穫があるかもといったユル〜イ気持ちで行けるのが寄席のイイところ。
- ★公演名:英国王立音楽院&ギルドホール音楽院 プロデュース・コンサー
- ★会 場:鎌倉芸術館 小ホール
- ★公演日:2008年6月29日(日)15:00〜
- ★料 金:3,000円
- ★ひと言:
-
英国ロンドンの名門音楽院「英国王立音楽院」と「ギルドホール音楽院」に在籍し次世代を担う学生たちによる日本初の公式ジョイントコンサート。ウォルトンの「弦楽四重奏イ短調」はパンフレットで『内省的な第1楽章、せわしなく焦燥感に満ちた第2楽章、透明で抒情的な第3楽章、異常な緊張感を持つ第4楽章(青木雅樹)』と評され、聴いていると胃からのど元まで身体の中が熱を帯びてくるような、不思議な感覚に襲われました。
- ★公演名:堀の外のジャグリング 第参回公演
- ★会 場:深川江戸資料館小劇場(東京都江東区)
- ★公演日:2008年6月28日(金)19:30〜
- ★料 金:2,800円(予約)
- ★出演者:SOBUKI(ディアボロ)、サリバン&NoB(クラブ)、小林智裕(リング)、ながめくらしつ<目黒陽介・松田昇・池部淳・小春>(ボール)、on-sa、見世物小屋パフォーマンス・舞丸
- ★ひと言:
「一つの道具を用いて、10分以上の演技をする」という課題のもとのパフォーマンス。単一の道具では単調になりがちですが、かえって制限することによって、各々が工夫して斬新な発想による展開が期待できるのかも。
【SOBUKI】道具もどんどん進化しているんですねぇ。暗転の中での、発光する"ディアボロとスティック"による舞台ならではの幻想的な演技。後半は大道芸チックに喋りながらの演技でしたが、ストリートの構成をそのまま持ってきたような感じでしたが...
【サリバン&NoB】ギタリストNoBさんの演奏をバックにクラブの演技。サリバンさんは舞台映えがして大きく見えます。演技では扱うクラブの本数を徐々に増やしていきますが、1本あるいは2本の時の女性らしく優しく流れるような演技は、優雅と言うより、むしろサリバンさんらしい快活さを感じさせる表現で好感が持てました。3本ではアップテンポになり、これでもかという位の数のトリックを次々と披露しますが、ドロップが多くサリバンさん自身もリズムを崩したように見えました。トリックを"見せる"のは二の次として、もっと安定したトリックに絞り込んで、表現を "魅せる"ようにしてはどうだろうか。そんな意味でも、続く4本と5本の演技は余分に感じました。
【小林智裕】舞台向けの構成としてはよく練られていると感心しました。あまりアーティスティックに傾倒することなく、ほどよい加減でマニアのみならずとも楽しめますが、一方観客に始終緊張を強いているような感じも受け、もっと随所に余裕を与えられるともっとイイかな。
【ながめくらしつ】アンニュイな雰囲気で青年三人が、ホテルの一室とも倉庫内部ともとれるような暗めの閉空間で、光と音楽が交錯する中、何かを物語っているかのように様々なボールジャグリングを披露します。さすが高度なテクニックでハラハラもさせられますが、時折のユーモラスな演技には頬が緩みます。
【on-sa】「一つの道具を用いて・・・」という制限に、さらに制限をかけてしまうという意欲的な作品。全身鏡を想像させるフレームに向かい合って、しんのすけさんが虚像であるchieさんと、デビルスティックでハーモニックな演技からバトルまで、二人の状況はどうなっているんだろうと想像をかきたてられるような演技が続きます。全身鏡を中心に置いて二人が演技をしなければならないという新たな制限は、観る者の視点が定まって効果的かも。コメディ部分は、もっとシンプルに大袈裟に分かりやすくすれば、もっともっと楽しく愉快な作品に仕上がると思いました。
【見世物小屋パフォーマンス・舞丸】まいった!世の中いろんな方がおられます・・・。本公演の一番の功労者ではないでしょうか。この方のこともう少しリサーチせねば。
- ★公演名:松永貴志 Japan Tour 2008
- ★会 場:栄区民文化センター リリス
- ★公演日:2008年6月20日(金)19:00〜
- ★出 演:松永貴志(P)、安ヵ川大樹(B)、広瀬潤次(Dr)
- ★演奏曲:
- キャラバン、水風船、時の砂、パウエル・サークル、神戸、Nya-Nya-Dance、風のトラベラー、Open Mind、道頓堀川、Dan Dan DAn、ラ・スル・グロワール、マッド・クラブ・パーティ
- ★ひと言:
- わずか17歳でプロデビューし、現在22歳での5枚目のアルバム発表にあわせたツアーの初日。数々の賞を受賞し、天才という名をほしいままにした彼は、ピアノ教室も音楽学校も行かずに独学でピアノを習得したというから驚き!喋っていればただのやんちゃな若者といった感じですが、ひとたび鍵盤に向かえばジャンルを問わず、スタイルも変幻自在のジャズピアニストに変貌。演奏する行為自体がメチャクチャ楽しいんだろうな、と真っ直ぐに心の内が届いてきます。TV番組「情熱大陸」で取り上げられ、その中での彼の言葉。『(何事にもチャレンジする時に)大切なことは"できるという思い込み"。』そして『僕には型はいらない、その先に可能性があるから。』
- ★タイトル:鏑木清方展 生誕130年記念
- ★場 所:鏑木清方記念美術館(鎌倉市)
- ★公演日:2008年6月14日(土)
- ★ひと言:
- 鏑木清方と言えば美人画家として上村松園、伊東深水と共に三大巨匠として有名ですが、画伯も自身のことを『専ら市民の画境に遊ぶ』と仰ったように、東京下町での庶民の慎ましやかな生活を描いた風俗画は見る者の心をその時代に引き連れて行ってくれるようで、見入ってしまいました。
絵画が醸しだすこの独特の「空気感」は何なんでしょう。パフォーマンスのライブは観客の反応が会場の雰囲気を左右しますが、絵画が一方的に解き放っているこの「空気感」は何なんだろう。不思議。
鏑木清方記念美術館は、画伯の終焉の地、鎌倉の旧居後に建てられたもので、こぢんまりとしてゆったりと落ち着けます。鎌倉散策の折りには是非どうぞ。
- ★公演名:山本光洋、細川紘未
- ★会 場:MAKOTOシアター銀座
- ★公演日:2008年6月13日(金)19:00〜20:45
- ★料 金:2,500円
- ★出 演:山本光洋、細川紘未
- ★ひと言:
- 山本さんと細川さんのキャラクタのぶつかり合いが、相乗効果として上手く出ていた公演だったと思います。ソロ演技の時は、山本さんからは現実の生活の一断面を切り取っての滑稽さや哀しさが表現され、細川さんからは内なるファンタジーの世界を見せられ、対照的でした。一方お二人によるアンサンブルは、息もピッタシで、絶対あり得ないことだけれど、ひょっとしてあるかもと錯覚させてしまうような、そんな異次元での男女の出会いや駆け引きを見事に笑いの中で演じきっていて、ありゃ面白かった。
- ★公演名:シャーマン舞踊団"出会い"
- ★会 場:昭和音楽大学 テアトロ・ジーリオ・ショウワ
- ★公演日:2008年6月4日(水)19:00〜20:30
- ★料 金:無料
- ★出 演:トルコ シャーマン舞踊団
- ★ひと言:
- 最近のトルコの経済成長はめざましく、今回二国間の貿易とビジネス関係をより強固にし発展させるべくギュル大統領が来日し、この舞台公演はそのイベントのひとつとして開催されたものです。
会場には大統領も来られ、多くの観客(三分の一くらいはトルコ人)から盛大な拍手で迎えられていました。
さすが大統領が連れてきただけあって超一流の公演内容で存分に楽しむことが出来ました。総勢40人の舞踊団が繰り広げる、アナトリアの伝統的な舞踊とモダンダンスとの"出会い(融合)"をテーマにした躍動感溢れる舞踊の数々には拍手喝采!
帰りには何とお土産まで頂きました。書籍二冊「悲劇の軍艦エルトゥールル号」「テヘラン脱出-正規の救出作戦-」
トルコ(土)は仕事で数回出張したことがありチョーお気に入りの国です。1890年のエルトゥールル号遭難事件は日本とトルコの友好関係の起点として位置づけられトルコの小学校教科書にも載り、それが故トルコ国民には親日家が多いとさえ言われています。また1985年のイラン・イラク戦争時のトルコ政府・トルコ航空による日本人救助活動、1999年のトルコ大地震時の救出された日本人による援助キャンペーン開催など、日土の友好関係を象徴する話は多くあります。
そうなんですよねぇ...こういった民間レベルの支援活動をもっと大事にして育てていかないと、世界平和を実現するとかいうお題目の下、特定国を武力で攻撃したり、援助するとか言ってお金だけばらまいても、国家間の真の友好関係樹立にはほど遠いです。
- ★公演名:寺井尚子 "小さな花"ツアー2008
- ★会 場:関内ホール
- ★公演日:2008年6月1日(日)17:00〜
- ★料 金:5,500円
- ★出 演:寺井尚子 "小さな花"ツアー2008
- ★ひと言:
- す、凄い...相変わらずの全力疾走!休憩15分を挟んでの、お喋りは曲目と演奏者紹介以外無しの、全てのエネルギーを費やしての密度の濃い2時間。エンディングに叫んだ『このエネルギーで走り続けますっ!』という言葉が演奏にかける彼女の姿勢を物語っています。
恐らく若い頃にはジャズ喫茶通いをしたであろう、私のようなジャズファンの中高年層が目立っていたように思えますが、彼女の演奏はいわゆるモダンジャズに浸ったおやじ連中にとってもたまらないです。
彼女の演奏会でいつも味わうこと...演奏中の高揚感、聴き終わった後の充実感と一抹の淋しさ。
"When you hear music, after it's over, it's gone in the air. You can never capture it again. " (エリック・ドルフィー)
- ★公演名:横浜ぬらひま団吹奏楽演奏会
- ★会 場:栄公会堂
- ★公演日:2008年6月1日(日)14:00〜
- ★出 演:横浜ぬらひま団吹奏楽演奏会
- ★ひと言:
- 職場の同僚が属している楽団。面白いことにあの“さかなクン”も楽団員でコントラバスクラリネットを演奏しています。創立25周年ということでメンバーのイキもあって、かつ選曲も素晴らしいことから、特にハーモニーの美しさが印象に残りました。ちなみに同僚の話ですと、演奏会終了後ロビーに現れたあの帽子をかぶったさかなクンを取り囲んでのにわか撮影会で大変だったようです。
- ★公演名:tomoko 08 星をみあげてコンサート
- ★会 場:栄区民文化センター リリス
- ★公演日:2008年5月31日(土)19:00〜21:00
- ★料 金:2,000円
- ★出 演:tomoko(ボーカル&ピアノ)、臼井麻意子(ビブラフォン)
- ★ひと言:
- tomokoさんは確固たる独自の世界観を持って、それは花鳥風月の中で生きる人間の喜怒哀楽を優しい目線で歌い上げているような、とても居心地の良い空間です。
ステージではいつもニコニコして穏やかな語り口で観客を和ませてくれる素敵な女性です。
臼井麻意子さんのビブラフォンはtomokoさんの歌声に見事に溶け込んで素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
臼井さんはあのバークリー音楽大学を卒業されているということで、時折見せるJAZZYな演奏はスリリングでした。
- ★公演名:ダメじゃん小出の黒く塗れ!Vol.5
- ★会 場:のげシャーレ(横浜にぎわい座)
- ★公演日:2008年5月30日(金)19:00〜
- ★料 金:1,500円
- ★出 演:ダメじゃん小出
- ★ひと言:
- 久々にダメじゃん小出さんのソロライブを楽しみました。飛躍的に"喋り"が上手くなり、余分な力が抜けた喋りとか、特に間の取り方に積み重ねた経験そのものが上手く出てきていると感じました。個人的には落語(寄席)の影響を全編を通して感じ、落語ファンの私にとっては新たなダメじゃん小出を発見したようで面白かった。
時事ネタを独自の視点からひねりをきかしての毒舌は相変わらずですが、オチが(以前ほど)ひねり過ぎずにストーンとストレートに腹に落ちてくるところが心地よく、また小出さんの最近の活動(京急ファミリー鉄道フェスタ、自由と生存のメーデー2008、立川志の輔独演会)での出来事を面白可笑しく話す様は、漫談というより落語の「マクラ」のようでした。
パンダの縫いぐるみとの腹話術?も、TV芸人のコントというよりも寄席で聴く漫才のようでしたし、初挑戦となる高座でのダメじゃん風新作落語も十分楽しめました。(落語噺「つる」が少し出てきましたが分かった人いたかな?)
立川志の輔師匠の独演会では"食い付き"(仲入り後最初の出番)兼"膝がわり"(トリのひとつ前の出番)を務められたとのこと。休憩後の散漫とした観客の気持ちを高座再度に集中させる"食い付き"と自分自身の芸を出しつつも観客の気持ちをほぐしてトリに渡す"膝がわり"という重責を務められたことで、一人で完結していた大道芸や舞台とは違ったその経験が一皮むけさせたのかなと感じました。
- ★公演名:Lilis Junk Live
- ★会 場:栄区民文化センター リリス
- ★公演日:2008年5月24日(土)15:00〜
- ★出 演:桃猫
- ★ひと言:
- 洸美(ひろみ)さんをボーカルとするユニット「桃猫」のライブ演奏。のびやかで力強さの中にもしっとりとした優しさを感じさせる歌声は気に入りました。全曲(香夢,開花,影写し,恋数え,ないしょばなし)洸美さんの作詞作曲によるそうですが、エスニック的な雰囲気も漂う心地よい音楽でした。プロを目指して活動中とのことで頑張って欲しい。
- ★公演名:上野鈴本演芸場 下席(夜の部)
- ★場 所:上野鈴本演芸場
- ★公演日:2008年5月23日(金)17:20〜20:30
- ★料 金:2,800円
- ★出 演:
- 柳家わさび「手紙無筆」
- 翁家和楽社中-和楽,小楽,和助-(太神楽曲芸)
- 橘家文左衛門「夏泥」
- 柳家権太楼「長短」
- 大空遊平・かほり(漫才)
- 柳亭燕路「悋気の独楽」
- 三遊亭金馬「ちりとてちん」
- 林家正楽(紙切り)※お題[相合い傘,ドラえもん,三社祭,琴欧洲,五重塔]
- 柳家さん生「?」
- 柳家小菊(粋曲:三味線)
- 古今亭菊之丞「青菜」
- ★ひと言:
- 寄席はいいねぇ〜。弁当食って、飲み物飲んで、目の前では面白可笑しい芸が次から次へと繰り出され、幸せなマッタリとした時間が過ぎていきますぅ。
特に常設寄席はいい!前座→中トリ→仲入り→食い付き(かぶりつき)→膝がわり→トリというこの人間である観客の心身状態にあわせた構成はホントよく考えられています。
- ★公演名:地区センターまつり
- ★会 場:横浜市栄区本郷地区センター
- ★公演日:2008年5月18日(日)14:00〜
- ★出 演:栄マジッククラブ
- ★ひと言:
- 栄区在住のシニア世代のマジック愛好会の発表会。長〜い歴史をもつ横浜マジカルグループ(Y.M.G)の植木將一さんが講師として指導されているだけあって、安易に売りネタに頼らず、ロープやシルクという素材を活かして如何に流れを持って美しく見せるか、演技の中にそんな指導方針が感じられました。特にシルクマジックは、そのままステージに持っていっても通用するような無駄のないルーティンに仕上がっていました。が、同時に演者の方々の極度の緊張感も伝わってきちゃいました。
- ★公演名:薬物乱用防止&青少年のためのチャリティコンサート
- ★会 場:藤沢市民会館小ホール
- ★公演日:2008年5月10日(土)14:25〜
- ★出 演:鵠沼コンプリオオーケストラ、フラ ハラウ オ ジュンコ マカラニ
- ★ひと言:
- 湘南地区を中心に活動されている、吹奏楽団とフラダンスグループ(田村淳子さんの教室の生徒さんたち)の競演。いやいやフラダンスというものをたっぷりと堪能させて頂きました。フラダンスの身振り手振りの一つ一つには意味があり、言葉や心を表現した古人の伝統と文化を受け継いだ踊りという認識はあったのですが、確かに何かを表現しているんだろうなぁと想像を巡らせるのみで、心地よい音楽に癒されていました。
- ★タイトル:生誕100年 東山魁夷展
- ★場 所:東京国立近代美術館
- ★公演日:2008年5月9日(金)
- ★料 金:1,300円
- ★ひと言:
- これまでの東山画伯の回顧展で最大規模の本制作約100点、スケッチ・習作約50点が展示され、作品を時系列で観ると作風の変化が分かって面白いと思う。得した気分になったのは本美術館が所蔵している藤田嗣治の作品が常設展示されていて初めて目にできたこと。戦争画の「アッツ島の玉砕」とご存じ"乳白色の肌"で描かれた「五人の裸婦」・・・えっ同じ画家が描いたものなの!!唖然。
- ★公演名:日テレ ART DAIDOGEI
- ★会 場:汐留日本テレビ
- ★公演日:2008年5月6日(火)
- ★観たパフォーマー:Koji Koji Moheji さん
- ★ひと言:
- バグパイプ演奏の後にディアボロで高度なトリックを披露、見事三つのディアボロを決めて再びバグパイプ演奏。シンプルな構成ながら、素晴らしい楽器演奏とジャグリングで密度は濃くあっという間の30分でした。一粒で二度美味しい!上品な語り口にも好感度♪
- ★タイトル:映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
- ★場 所:日比谷シャンテ・シネ1
- ★公演日:2008年5月4日(日)9:30〜
- ★料 金:2,000円/夫婦(どちらか50歳以上の割引利用)
- ★ひと言:
- 石油採掘によってアメリカン・ドリームをかなえた男の利権争いと血塗られた半生を描いた社会派ドラマ。音楽は印象深かった。そんだけ。
- ★タイトル:映画「譜めくりの女」
- ★場 所:シネスイッチ銀座
- ★公演日:2008年4月30日(水)17:30〜
- ★料 金:1,800円
- ★ひと言:
- 少女メラニーのピアニストへの夢は、音楽院の入学試験時の審査員アリアーヌが取った無神経な態度に激しく動揺し、打ち破かれてしまう。十数年後メラニーはアリアーヌに再会し、彼女の演奏会の成功の鍵を握る「譜めくり」として信頼を得るが、メラニーの復讐が密かに始まる。
「譜めくり」が演奏の善し悪しに大きく影響するとは意外なことでしたが、この復讐劇、どこまでが計算されての行動なのか謎が多く、セリフが極端に抑えられているせいもあり悩みどころが多かった。とは言うものの、女性二人の心情をきめ細かく情感豊かに描き、かつスリリングに展開されていきなかなかの見応えでした。
- ★公演名:野毛大道芸
- ★会 場:野毛本通り、野毛坂、柳通り
- ★公演日:2008年4月27日(日)
- ★観たパフォーマー:Mr.↓YU↑さん、ハッピーゴリラさん、風船太郎さん、梅ちゃん、KIKYO BROTHERS、バルーンおやじさん、伊藤佑介さん、紙麻呂さん、CHIKIさん
- ★ひと言:
- 【Mr.↓YU↑さん】
初見。朝一番の10:30という早さにも関わらず幾重もの人垣。場慣れしてお客さんの扱いが上手い、いかにも大道芸といった感じで好スタートで一日が始まりました。
- 【ハッピーゴリラさん】
初見。いやはや、なんと強烈なキャラクターなんでしょう!バルーンを中心としたコミックショー、特に踊りは愛嬌が溢れていて大うけ。
- 【風船太郎さん】
初見。良く喋ること喋ること。バルーンを使ったマジックの多彩さには驚き。ハッピーゴリラさんといい、バルーンパフォーマーも色とりどり、十人十色といろんな方々が出てきて楽しくなってきました。
- 【梅ちゃん】
初見。これまたなんとも楽しいパフォーマンス(3D紙芝居)ですが、演技よりも何よりも私、この「梅田和佐」さんという方に興味津々。
- 【KIKYO BROTHERS】
15分のショーとして完成度が高いと思います。音楽は一本で編集されていて、演技内容とシンクロしているし、ボール、クラブ、ディアボロの演技も二人という特色を存分にアピールしているし、見せ場の作り方もよーく考えているし、見入ってしまいました。- 【バルーンおやじさん】
いつものとぼけた雰囲気でおやじギャグを連発しながらの演技。旧知ですがもうベテランの域ですねぇ〜。
- 【伊藤佑介さん】
観るたびにバージョンアップ&パワーアップしているところが凄い。毎回全力の直球勝負には清々しさを感じます。
- 【紙麻呂さん】
初見。Miser's Dream(コイン)、Star Gazer(輪ゴム)、Healed&Sealed Soda(缶コーラ)、Four Nightmares DX(ロープ)、Linking Ring(6本)、Floating Rose(浮遊)など、多種多様なマジックが次々と披露されます・・・でもそれは散漫とも言えるし、せっかくの独特の衣裳とメイクでの演技ですが紙麻呂さんが描く世界がイマイチ伝わってこなかったのが残念です。そして開始前の準備の時に大勢の観客の目の前でジ○リを堂々とセットする度胸には驚き!
- 【CHIKIさん】
CHIKIさんの大道芸バージョンは初めて観ましたが、ユーモアある軽〜いお喋りの割には凄いこと演っているから、そのアンバランスさに観客の皆さんはスゲーッスゲーッの大喝采。
- ★タイトル:映画「今夜、列車は走る」
- ★場 所:渋谷ユーロスペース
- ★公演日:2008年4月25日(金)18:30〜
- ★料 金:1,700円
- ★ひと言:
- アルゼンチン映画。地方都市で鉄道の赤字路線が廃止されたために職を失った5人の労働者の退職後の人生に焦点をあてた作品。自ら命を絶つ者、犯罪に手を染める者、違法の配送業に関わる者、いずれも光が見えない、出口のない破滅的な状況に向かう。それでも映画には家族愛や友情などがユーモアを交え描かれ希望感を醸しだしラストシーンではその閉塞感を打ち破るが如く象徴的な事が、彼らの子供たちによってなされ、観ている方も"出口"が見えた思いで救われます。
- ★公演名:が〜まるちょば サイレントコメディ in YOKOHAMA
- ★出 演:が〜まるちょば
- ★場 所:関内ホール(大ホール)
- ★公演日:2008年4月20日(日)18:00〜
- ★料 金:4,000円
- ★内 容:
- <が〜まるSHOW>
大道芸感覚のライブ。観客をステージに上げたり、自ら客席に下りたりして、観客を巻き込んでの抱腹絶倒のパフォーマンス。
- <ラーメン屋>
寡黙な職人気質の頑固者おやじのラーメン屋に入ってきたお調子者の客とおやじとのやりとり。
- <やかん>
とある若者がアパートでカップラーメン用にと、やかんに水を入れてコンロにかけたところから、若者とやかん(!)との不思議な物語が始まる。
- <ボクサー>
試合に敗れボクシングを諦めた若者、その若者をボクシングに再び引き戻そうとするトレーナー。そんな若者が女性と恋に落ち、結婚のために再びリングに立ち向かうというサクセスストーリー。
- ★ひと言:
- 1,100人収容のホールは満席!ヨコハマ大道芸の最終日ということもあるのでしょうが、パントマイム公演でこれだけのお客さんが集まるとは正直驚きました。が、期待を裏切ることなく、腹を抱えての馬鹿笑いから、人間讃歌に賛同するような優しい笑いなど、いろいろな笑いを味わい実に充実した時間を過ごすことが出来ました。
- ★公演名:京劇「西遊記」&中国雑技 好(ハオ)
- ★出 演:
- ★場 所:逗子文化プラザ なぎさホール
- ★公演日:2008年4月20日(日)14:00〜
- ★料 金:前売2,500円
- ★内 容:
- 中国雑技(皿回し/水流星/槍舞わし/ディアボロ/双人アクロバット/一輪車の頂椀)
- 京劇入門講座
- 攻撃「西遊記」
- ★ひと言:
- あちゃちゃ、中国雑技であんな下手くそな「ディアボロ」は見たことがなかったけれど、同じ演者でも頂椀は普通に上手かった。また双人アクロバットはなかなか見応えがありました。しかし京劇も何だかイマイチ。何とならばこの「中国太陽芸術団」は団員間の上手い人と下手な人、同じ演者でも得意演目と不得意演目のレベル差がありすぎるようで、どうにもちぐはぐ。
- ★公演名:魔術師Dr. レオンコンプリートライブ
- ★出 演:Dr. レオン
- ★場 所:青山劇場
- ★公演日:2008年4月19日(土)15:10〜16:55
- ★料 金:5,500円(S席)
- ★内 容:
- イリュージョン(出現)/画用紙からボーリングの球/靴の紐が手を使わずに結ばれる/コーラの缶の復活/指輪がガチャポンから出現/イリュージョン(テントから次女が出現)/予言の紙が宙吊りの箱から/紙袋の中のナイフはどれ/マイザーズドリーム/鏡の通り抜け/イリュージョン(舞台からリハーサル室へテレポート)/ESPカードのマークがお盆にたらしたインクで/イリュージョン(巨大扇風機の通り抜け)/ゾンビボール/イリュージョン(2本のポール間での空中浮遊)/選んだカードが2枚のアクリル板の間に/イルージョン(箱の中で下半身が消失)/イルージョン(人体交換)/インタラクティブマジック(あらかじめ観客に配っておいた赤い紙が封筒の中でハート型に変化)
- ★ひと言:
- どうです、2時間弱の舞台でこれだけの数のマジック!途中に韓国で放送されたDr.レオンのTV番組の放送、ゲストマジシャンの"ぺる"さんの演技(2回)、そしてお土産マジック解説もあったので、2〜3分に一ヶのマジックが披露されたわけです。
多すぎます・・・
まるでテレビのマジック番組の録画撮りをスタジオで観ているような感じでした。テレビ用の構成と舞台用の構成は明らかにコンセプトが違うと思うのですが、どうなんだろう。舞台には夢を求めます。余韻を残して席を立ちたい。インタラクティブマジックなんかは単純そのもののマジックですが、夢があってタネは二の次で楽しめました。
1989年にMr.マリックさんが“超魔術”でテレビに登場した時には、良くも悪くもいろんな意味で驚きましたが、Mr.マリックさんがMAさんであり、彼のディーラー時代を知る私はそれで二度ビックリ!その後のMr.マリックさんはそのキャラクターをブランドにまで昇華させました。
Dr.レオンことSHさんもマジック界では重鎮で、特にクリエイターとしての才能をいかんなく発揮し、別名でも活躍されています。が、Dr.レオンとはどんなキャラクターで、そこからどんなマジックの世界を描こうとしているのか、今ひとつ見えません。
SHさんは昔からテレビには度々出演されていますが、かなりの頻度でキャラクターが変化しています。“超魔力”なるものを演じたり、HIROと名乗ったり、天空の魔術師ヒロ(Dr.レオンの原形?白髪と黒いサングラス姿)だったりと...マジックを見続けている者にとっては落ち着きません。
- ★公演名:ヨコハマ大道芸
- ★会 場:伊勢佐木会場(イセザキ・モール)
- ★公演日:2008年4月19日(土)
- ★観たパフォーマー:ミモザさん、李双玉・宋娟(双人変面吐火)、羅秉松・羅欧(空中釣魚)、山本光洋さん
- ★ひと言:
- 【ミモザさん】
好きだなぁ、この人。機会があれば必ず見ます。ホンワカとした暖かみのある演技は、何度観ても微笑ましく、子供たちにも大うけ。が、侮ってはいけません。マジックの技術は一流です。本番前に見せたくすぐりとしてのシガレットマジック(タバコ一本を使っての多彩な出現・消失現象)だけでも満足。
【羅秉松・羅欧 空中釣魚】
変面はいつ観ても不思議ですねぇ〜(?_?)。こんなに近くから観ていてもあっけにとられます。しかしあんな火吹きは初めてだ。変面の演技の途中にマスクをしたまま、かつマントを着たままで、5回ほど連続して、一回あたり1〜2秒という長い時間火を吹くなんて!危ない危ない!
【羅秉松・羅欧】
何もない空間から金魚や鯉(?)を出しますが、和妻の「金魚釣り」の方が情緒があっていいなあ。その他のマジックに関しては、お客とのコミュニケーションが取りづらかったようでイマイチ盛り上がりませんでしたが、特筆する事は何もなかった。
【山本光洋】
久しぶりに大道芸で、腹の底から大笑いしました。小ネタを次々と出して、操り人形のチャーリー山本や風船頭の美女(?)とのダンス等々、そのシャープな身体の動きも冴え渡って、何より光洋さんが描く情景(世界)が観客にもはっきりと目に浮かんできます。
- ★タイトル:映画「つぐない」
- ★場 所:横浜シネマリン
- ★公演日:2008年4月17日(木)11:20〜
- ★料 金:1,800円
- ★ひと言:
- 広壮な邸宅に住む姉妹。妹の嘘が姉と恋人である使用人の息子との未来を闇に葬ってしまう。年月を経て作家として成功した妹は老いて死を覚悟し、姉と恋人を題材にした小説を書き、少女時代に犯した罪を償おうとするが、その行為は償いになるのだろうか。
ラストシーンで、小説家がテレビ番組のインタビューで語った言葉“I gave them happiness.”・・・妹からの視線と恋人たちからの視線が交錯する形で物語は展開していくが、エンディングで明かされる恋人たちの悲惨な結末。彼らへの償いは本当に出来たのだろうか。
- ★公演名:シエナ ドリーム・ブラスU
- ★出 演:池上英樹(マリンバ),久良木文・本間千也・砂川隆太(トランペット),上里友二(ホルン),郡恭一郎・塚本修也・山口隼士(トロンボーン),山岸明彦(キューバ),染谷太郎(パーカッション)
- ★場 所:ヨコハマみなとみらいホール 大ホール
- ★公演日:2008年4月10日(木)19:00〜21:00
- ★料 金:2,500円
- ★演奏曲:
- 「空想・おもちゃ・夢」より三曲(G.ファーナビー)
- 「ピアノとフォルテのためのソナタ」「第7旋法によるカンツォン第2番」(G.ガブリエリ)
- 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲(P.マスカーニ)
- 歌劇「運命の力」(G.ベルディ)
- - 休憩15分 -
- 80日間世界一周〜タイタニックのテーマ〜いい日旅立ち
- アイーダトランペット、ポストホルン、アルプホルン、スーザフォンによる演奏
- ラプソディ・イン・ブルー(G.ガーシュウィン)
- アンコール:アフリカンシンフォニー
- アンコール:星条旗よ永遠なり
- ★ひと言:
- これはメッケモンでした!1990年に結成されたプロのウインドオーケストラですが、実に楽しくも聴き応えのある演奏を披露してくれます。第二部では「世界音楽紀行」と称し、各国の珍しい民族楽器を紹介すると共に、民族衣装を着ての演奏で場内を盛り上げる演出もグゥ〜ッ!!(^◇^)b
- ★公演名:ダイハツ ドラリオン
- ★出 演:シルク・ドゥ・ソレイユ
- ★場 所:原宿・ビッグトップ
- ★公演日:2008年4月5日(土)15:30〜18:00
- ★料 金:5,500円(A席)
- ★内容:
- Single Hand Balancing
- Bamboo Poles
- Clown
- Juggling
- Trampoline
- Clown
- Double Trapeze
- - 休憩30分 -
- Ballet on Light
- Dralions
- Clown
- Foot Juggling
- Hoop Diving
- Clown
- Skipping Ropes
- ★ひと言:
- 三回目。A席で観ましたが、柱がないし、どの角度からも演技がよく見えるような演出なり工夫が施されているので、S席でなくても関係ないことに気づきました。えっと、他には・・・えっと、相変わらずのシルク・ド・ソレイユで、存分に楽しめました。それで"SPIRIT DRALION JAPAN TOUR"なるDVDを買ってしまった。商売上手なんだからぁ〜。
- ★公演名:オーケストラの日 2008
- ★出 演:
- ★場 所:NHKホール
- ★公演日:2008年3月31日(月)19:00〜21:00
- ★料 金:2,000円(A席)
- ★内容:
- 首都圏のオーケストラ11団体の演奏家たちによるこの日(3月31日は"ミミにいちばん!"でオーケストラの日)のためのスペシャルプログラム。
歌劇「ルスランとリュドミラ」グリンカ、「アランフェス協奏曲」ロドリーゴ、「管弦楽のためのラプソディ」外山雄三、「春の祭典」・「サーカス・ポルカ〜サーカスの小象のために」ストラヴィンスキー。
- ★公演名:うつのみや大道芸
- ★会 場:宇都宮
- ★公演日:2008年3月22日(土)
- ★観たパフォーマー:桜子(二回)、潮木祐太さん、小林智裕さん
- ★ひと言:
- 【桜子さん】
『出たわねぇ!ギョウザ大魔王!』という出だしで観客の心をつかんでのパフォーマンス。
ショーを見て、「元気が出た」感覚を味わったのは久々でした。これがストリートならではの味わいだなぁ〜(^_^)と思いつつ、エンディングの一輪車上でのクラブジャグリングで舞い散った花びらを一枚拾い上げ、お財布の中にしまい込みました。
まだまだショーには改良の余地はあると思いますが、あまり細かなことは気にせずに、とかく閉塞感漂う今の世の中の暗いムードを吹き飛ばす勢いで、
このまま突っ走って下さい!どんどんやっちゃって下さい!
そんな声援を送りたくなるパフォーマンスでした。
これほどまでにコンセプト(テーマ)が見える化されているのも珍しいです。衣裳や道具やその他の細かなところまで、本当に極々細かなところまでコンセプトに従って作られていたのにも感心しました。
確かに幅広い層の方々、老若男女問わずに受け入れられるキャラクターと構成に仕上がってると思います。実際観客のおばさま達は『面白いわねぇ』、子連れのお母さまはお子さんに向かって『かわいいわねぇ』、ティーン世代の女の子達は『きゃっ♪きゃっ♪』言っているし、もち男性諸氏の視線も釘付けですし。私含めて。(汗)
【潮木祐太さん】
潮木祐太さんの演技は初めて拝見しました。3クラブ→3ボールの約10分間の演技。ひとつのプロップ(道具)が宙を舞っている時、落ちてくるそのコンマ数秒の間も惜しむかのように、両手にあるプロップを持ち替えたり、くるくる回したりと、いやはや歌丸師匠のコンマ数秒の"間"と同じく、名人のコンマ数秒にかけるこだわりを思い知りました。
【小林智裕さん】
小林智裕さんの演技も初めて。コンタクト→ディアボロ→リングの約15分間の演技。潮木さんといい、小林さんといい流石と言うか、私は今のジャグリング技術に取り残されているので、正直どこが凄いのかよく分かりませんでしたが、周りにいたマニアであろう人たちが「おぉっ!」と叫んだ時のトリックが凄いんだろうなぁと思うのが精一杯でした。
- ★公演名:桂歌丸一門会
- ★会 場:逗子文化プラザ
- ★公演日:2008年3月20日(木)
- ★入場料:3,500円(前売り)
- ★演目:
- 「附付(ぶす)」桂花丸
- 「牛ほめ」桂歌若
- 「宮戸川」桂歌助
- 「井戸の茶碗」桂歌丸
- ★ひと言:
- 歌丸師匠は"間の取り方"がなんて上手いんだろう。「井戸の茶碗」は、屑屋が貧乏浪人宅と武家屋敷を行ったり来たりと主人公の往き来が非常に多い噺だが、場面展開 (場面の切り替え) を"間"だけで表現してしまう、その上手さに感動すらしてしまった。素人芸ならば、場面展開をナレーション風に説明したり、あるいは屑屋が移動中に本人に喋らせるとか、そういった手を使いますが、そこをコンマ数秒の"間"をもって、屑屋が場所を移動したことを表現し場の空気を変えてしまい、話を続けるという、これぞまさに名人芸。
- ★公演名:Cirque Buskers Company 第1回公演
- ★会 場:スタジオ P.A.C
- ★公演日:2008年3月19日(水)
- ★入場料:2,800円
- ★出演者:じぇ〜むす今川、しおじゃり、ひぃろ、Cheeky☆、鶴岡アキラ、GEN
- ★ひと言:
- 出演者は、じぇ〜むす今川さん、しおじゃりさん、ひぃろさん、Cheeky☆さん、鶴岡アキラさん、GENさん。サーカスクラウンが失意の元、テントを離れ駅のホームで電車に乗り遅れ、クラウンの象徴である赤鼻をゴミ箱に捨てた時から、夢の国に入り込んで赤鼻を探す旅に出るといったファンタジー仕立ての舞台。蒼々たるメンバーが揃い、それぞれの持ち味を生かし、大人数ながらよくまとまったなぁ、大変だったろうなぁ、というのが率直な感想。
でもストーリーはステレオタイプであり、世の中のサーカスクラウンに対するイメージは何十年も前から変わっていないようです。演出者・演者にはもっといろいろなサーカスを観て欲しいです。国内のサーカスのみならず、海外に行ったら是非現地でサーカスを探し出してでも多種多様なサーカスを観てもらいたい。
サーカスを観に行く時の高揚感、テントに足を踏み入れる時の何故かしら不安が入り交じったワクワク・ドキドキ感...そんな楽しさを押し出したサーカスを描く舞台があっても良いと思うのですが、相変わらずの視点に少々がっかり。自分なりの新しい発想でのサーカスを表現してもらえればと思いました。
- ★公演名:池田洋介×目黒陽介 PLAY
- ★会 場:門仲天井ホール
- ★公演日:2008年3月14日(金)
- ★入場料:2,500円
- ★ひと言:
- 最初の演技で、池田洋介さんと目黒陽介さんとの二人で中国武術での武器「三節棍」のような道具を使ってのやりとりは興味をそそられなかなか面白かったですが、それ以降はソロの演技が交代で続き、全体を通して振り返ると濃淡、緩急、起承転結がなくのっぺりとした平坦な印象を受けてしまう舞台でした。
目黒さんはパニックを起こしたメス状態での動きの中でのボールジャグリングを披露していましたが、動きが小刻みに小さく、あえてそういった表現にチャレンジしたのでしょうが、以前見られたような流れるような滑らかな動きとは対極にあり少々戸惑ってしまいました。
池田さんは映像とのコラボの方向に気を向け過ぎではないでしょうか。マジックのテクニックも少なからず見られマジシャン志向ともとれてしまいますが、あの方向性では池田さんの綺麗な身体の動きをいかした身体表現との兼ね合いが難しいかなと感じました。
- ★イベント名:2008いけばな協会展
- ★会 場:銀座松坂屋
- ★公演日:2008年3月10日(月)
- ★ひと言:
- 百数十点のいけばなが展示され、まさしく春爛漫。
- ★映画名:「いつか眠りにつく前に」
- ★会 場:日比谷みゆき座
- ★公演日:2008年3月7日(金)19:00〜21:10
- ★入場料:1,800円
- ★ひと言:
- 死の床にある女性がもうろうとする意識の中で人生を振り返る話。映画って観る人の歩んできた人生によって感じ方は異なると思いますが、それなりの年齢を重ねた私にとっては、とても胸を打つものがありました。深〜く自分の人生を考えてしまうような作品ですが、エンディングは希望が持てる明るいものでした。『人生に"過ち"は無い。』というメッセージと共に人生の味わいを描いていて、とても気に入りました。
- ★楽しんだバー:マジックバー「十二時」(銀座)
- ★楽しんだ日:2008年3月6日(木)18:00〜20:00
- ★料 金:6,000円(中華料理+飲み放題/2時間)
- ★ひと言:
- マジックバーは三回目。バーでのマジシャンというのは、酒の席ということを考えると、アクの強さがある意味必要かも。見るからに妖しそうな...そんなタイプの方が盛り上がるみたい。でも誰も彼もがアンビシャスカードを”見せたがり”ですなぁ〜。これもテレビの影響かしらん。
- ★公演名:tomoko 08 "My Home Is You"
- ★場 所:栄区民文化センター リリスホール
- ★公演日:2008年2月22日(金)19:00〜21:10
- ★入場料:2,000円
- ★ひと言:
- 相変わらずの澄んだ歌声の中にも力強さを感じさせる tomoko さんのコンサート。実力がありながら地元(栄区本郷台)を大切にして、地元で度々コンサートを催してくれています。息子と娘の卒業した中学校と一緒の出身ということもあり応援してます。
- ★公演名:ふくろこうじ"出口あり"
- ★場 所:シアターX(カイ)
- ★公演日:2008年2月19日(火)19:30〜21:00
- ★ひと言:以下は主催者に送ったメール
- またまた失礼なことを書いちゃうかもしれませんが、これはあくまで個人の感想なので、正直ベースでいきたいと思います。
路上生活者の営みの雰囲気がよく出ていたと思います。
「生活」に疲れ切ってはいるけれども、ちょっとしたことに喜びを見い出したりして、 決して「生きる」ことには諦めていない、そんな生活者・・・おっと何だか路上生活者とはいうものの、普通のサラリーマンを表現しているとも捉えることができますね。
でも舞台自体が広すぎたような感じがします。
当初はこの広いスペース一杯使ってどんな「遊び」をするんだろうと期待していましたが、広いスペースは必要なかったようで、見ている方としては視線がふらついて散漫になる時その流れは違和感なくとてもスムーズでした。
モノとの戯れについては、どれもよく考えられていて楽しめました。でも器用にそつなく遊べば遊ぶ程、過去に見た誰かしらの演技との対比をしてしまいます。
例えば三本足はシリウス、頭が布の端で動き回るイリュージョンはどこかのマジックコンベンションで見た演技あるいは幸条スガヤの演技を思い起こさせるし、モノと戯れると言ったらやはりチャップリンの独特の動き・可笑しさを思い出します。
何を言いたいかというと、こうやって記憶に残っている誰かしらの過去の演技を思い出して、ともすれば比較して優劣をつけようとしたりすることは、ふくろこうじさんの戯れ方がまだ完全にオリジナルなもの、自分なりに昇華しきれていない証かもしれません。
確かに全て、上手く器用に遊んでいるし、看板との格闘などの今まで観たことのない動きもあるけれど、何というかまだ技術に傾倒しているというか余裕っぽいもの、言い換えれば、あーあれこそふくろこうじの遊び方なのねという雰囲気・魅力、そんなものがもっともっと感じられると良かったのですが。
あれだけの時間、無言でかつ一人の演技で観客を惹き付けるには、メッセージがなければ演じる方も観る方ももたないと思うのですが、確かに観客の皆さんはそれなりに集中して見ていたので、何らかのメッセージを感じ取ってはいたとは期待したいのですが、でもそれ(メッセージ、テーマ)が何だったのか正直私には受け取れなかったのです。自分なりに解釈しようとしたのですがうまくいきませんでした。
メッセージは何だったのでしょうか。実はこれをご本人から聞いてみたかった。
で、そのメッセージを聞いた後に、その内容と戯れ方で感じた点とを照合して、メッセージとの戯れの関係を再咀嚼(そしゃく)してみたかったのです。
何を言っているんでしょうね、私。
言い方を変えると、私の習性上(見方として)どうしてもやはり一つ一つの遊び(パフォーマンス)に注目しがちです。でもふくろこうじさんはその遊び自体を見せたかったのではないはずで、その遊びの意味合い、メッセージ的なものを何らか感じ取りたかったのです。
そんなことを帰りの電車の中でボンヤリと考えていました。
ところで、細かい話ですが、エンディングで小鳥を打ち落とし、踏みつぶして、紙のようになるまで引き延ばして、折り鶴を作って飛ばしましたよね。なかなか良かったです。あーいうの好きです。
でも小鳥を踏みつぶすのは、個人的には見たくなかったです。例えばせめて転がっている丸棒かなんかを拾ってきて麺を延ばすように薄くしたらどうだったのでしょうか。
(小鳥を踏みつぶした演技を見て)公演中始終くるまれていた暖かさから、急に引き出された感じでした。
すみません、昼休みに打ちっぱなしたので、分かりづらく失礼な表現があるかとは思いますが、ご容赦の程を。
毎度勝手なことを言ってしまいました。
- ★公演名:横浜ダイヤモンド地下街イベント合格
- ★場 所:横浜ダイヤモンド地下街
- ★観た日:2008年2月16日(土)
- ★観た人:からくりどーる、KAZUHO
- ★ひと言:
- KAZUHOさんは相変わらずスタイリッシュで格好いい!
- ★公演名:こまつ座第84回公演 人間合格
- ★場 所:紀伊國屋サザンシアター
- ★公演日:2008年2月15日(金)18:30〜21:30
- ★作:井上ひさし/演出:鵜山仁
- ★ひと言:
- 久々の演劇鑑賞。太宰治の半生を、戦争という時代の波に翻弄されながらも、夢を追い続ける二人の男たちとの友情を織り込んだ感動の評伝劇。井上ひさしさんの戯曲では、言葉の持つ優しさと力強さが深く染みてきます。
- ★公演名:BLUE MAN GROUP IN TOKYO
- ★場 所:インボイス劇場(専用劇場)
- ★公演日:2008年2月11日(月)12:00〜13:45
- ★料 金:7,500円(S席)
- ★ひと言:
- これはコンサートと言ってもいい感覚のノリの良いステージ(公演)。
観客とインタラクティブに楽しむために、次から次へと目新しくユニークなアイデアで仕掛けてきます。
主に映像とのコラボレーションは面白いと言えば面白いのですが、映像と音楽(ロック)の過剰とも言える演出が、これでもかこれでもかと続き、溢れんばかりの才能が露出して、ある意味疲れます。
人間は創造するのは好きだけれど、想像も好きです。至れり尽くせりの過剰な演出には想像する余地が欲しいものだと、昨日楽しんだ落語との余りの違いを感じていました。
- ★公演名:春風亭小朝独演会2008
- ★出 演:滝川鯉斗、林家ひろ木、春風亭小朝
- ★場 所:鎌倉芸術館 大ホール
- ★公演日:2008年2月10日(日)13:30〜15:30
- ★料 金:3,600円
- ★演目:
- 滝川鯉斗「動物園」
- 春風亭小朝「宗論」、「目薬」
- 林家ひろ木「読書の時間」
- 春風亭小朝「涙をこらえてカラオケを」
- ★ひと言:
- 小朝の上手さには恐れ入ります。マクラは様々な時事ネタで次から次へと機関銃の如く観客を笑わせて、観客の心を掴んだ頃合いを見計らって、いつの間には本題に入り込む、その絶妙のタイミングには、してやられたりと感心しきり。